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2010年代に結成されたシーンの新しい動きを感じさせる2バンドによるスプリット。
ドイツのJungbluthはネオクラストAlpinistメンバーがバンド活動停止後にスタートしたポリティカルな3ピースバンドで、1stLPは各地で絶賛されている。Alpinistから受け継いだ強靭なハードコアサウンドで、楽曲のスピード感と政治的でシリアスな歌詞は相変わらず。このスプリットのサウンドではバンドとしての新たなアプローチをしており楽曲を聴けば前作までと明らかに毛色が違う事に気づくだろう。疾走パート少なめの若干ドゥーム感もある重低音激情でバンドの新境地をみせている。
一方のCallowはアメリカの4ピースバンドでこちらもJungbluthと同じく2012年に結成された新しいバンドだ。CerceやThe Saddest Landscapeのメンバーが参加している。ポストハードコアとスクリーモが基本にはなっているが、この手のジャンルには珍しい疾走パートのある楽曲がありBRMを捨てることで進化したポストハードコアが再びスピードを取り戻していくのかと思うと興味深い。とは言っても疾走パートは多いわけではないのでこの微妙なバランスが成立している状況がむしろ彼らのスタイルとして定着しそうな気もする。
どちらのバンドも自分達が育ってきたそれぞれのシーン音楽から外にはみ出そうと試行錯誤している様を感じ取れ、そういった意味では非常にポジティブなエネルギーに満ちた作品となっている。楽曲自体はなかなかダークなのだが。

tracklist:
1. Callow - Bildungsroman
2. Callow - Dead End Kids
3. Callow - Warhead
4. Jungbluth - Keeping Peace