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自分たちがどういうバンドなのか、ゴザの青臭さまでが"リアル"

石、そしてゴミ、というフォーマット作品で異彩を放ってきた帯化の映像作品『構成的責任』、それは2020年Anisakis企画イベント"SUZUKOME"でのライブを"ノーカット"で収録したDVD-Rである。ゴザに包まっている。ちょっとしたブックレット(この内容も重要だ)とDLコードで音源もついているので実質ライブ盤でもある。
映像作品と言ってもいろいろな種類が世の中に存在するが、この作品の性格は一言で表すと「ドキュメンタリー作品」ということになるのだと思う。1曲目以降、機材トラブルにより表現に制限がかかった中でバンドが1本のライブをどうサバイブしていくかというリアルだ。帯化というバンドがどういうバンドなのか、未だにわからない部分が多すぎるのだけれどこの作品を通して観ることで少しだけ理解ったような気がする。最終的にメンバーが2人とも半裸になってしまうのだが、この映像に映っているものはあれだけ音源の中で表現していたはずの虚構を脱ぎ捨てたバンドのまったく別の姿だったのだ。ライブパフォーマンスとしては失敗なのかもしれないが、自分たちがどういうバンドなのかを伝えるという点においてはこれ以上ない内容になっているのだろうと思うし、試行錯誤とやけくその間をもがいていくバンド演奏はシンプルにかっこいい。そして、それは「出来の良かったライブ映像」を作品化するよりも、このバンドにフィットしたやり方のようにも思える。人生をコントロールするとは、偶然という波にどう自分を乗せられるか、それをドライブさせられるかだ。
ゴザの青臭さまでが"リアル"

tracklist:
1. 水田 03:50
2. interval1(事故-相談) 01:44
3. 公園 01:59
4. 行楽日和 03:28
5. interval2(「どうすっかなぁ」-提案) 00:48
6. 新廃仏毀釈 03:10
7. interval3(確認-提案) 00:31
8. アー・ウー 06:03
9. interval4(販促-脱衣) 02:18
10. 降霊 05:34