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Alerta Antifascista Recordsは過去EkkaiaやFall OF Efrafa、最近ではLight BearerやReka、Downfall Of GaiaやAlpinist/Masakariのスプリットなどリリースが積極的ではあるが既にハードコアの領域に留まらずポストメタルにも手を広げている。今回リリースされたこの○(circleという読みでよいのだろうか?)はアンビエント/ポストロックなので少々驚いてしまった。こういった音楽性のバンドも今後リリースされていくのだろうか。
2011年頃始まったこのバンドは、メンバーがドイツ、ベルギーなど多国籍に渡っているようで同年最初のデモテープを制作(既にソールドアウト)、2012年にこのLPでデビューとなった。
壮大で美しいギターの調べ、透明感のある神秘的なサウンドは洗練されておりまさに00年以降のemo/postrockインストという感じだがThe Black Sea Of Treeというタイトルから勘の良いリスナーなら想像してしまうダークサイドな一面も持っている。 The Sea Of Tree(=Aokigahara, 青木ヶ原)とはSuicide Forestとして海外でも名を知られている富士山樹海である。彼らのデモテープのタイトルはThe Sea Of Treeだったが、今回のアルバムではThe Black Sea Of Tree(=黒い樹海)となっている。T海外ブラックメタル勢が多く題材に取り上げるネタの一つであり自殺志願者の死場所として、日本のミステリアスな一面として興味を引き立てるのだろう。
アルバムはコンセプチュアルな構造になっており美しく透明感のあるサウンドはいつしか不気味な旋律に姿を変え、本当に樹海に迷い込んでしまったかのような絶望感を醸し出す終わる事の無いループ。アンビエントの霧も一層濃くなって緊張感は一気に高まっていく。スクリームが入りだすと前編のポストロックとはまるで違うサウンドへと変貌する。ここまで耐えるのがつらいところだが笑激情ハードコア好きには待ってましたといわんばかりの展開だ。
ラストトラック"Waiting For The Sun"は物語の最後に見せる希望である。究極の最後2分、悶絶級の格好良さ。
※mp3公式ダウンロードコード付きですのでCDR化、mp3化対象外です。

tracklist:
1.Jesus Belongs To Ghost 10:25
2.Sea Of Trees 13:13
3.Interlude 04:46
4.Riders On The Storm 07:09
5.Waiting For The Sun 08:59