関連タグ: ドイツ 2010年代 ポストハードコア

自分が何を聴けば良いのか分からなくなったら、ドイツを聴け、と昔の3LAが書いていた。多分当時は本気でそう思っていた。というわけでこのBailの2015年作は、欧州ポストハードコアの完成形とでも呼ぶべき素晴らしい作品となっている。「違和感」を意図的に楽曲に組み込んだ実験精神のあるソリッドなサウンドで、前作からもそれらの要素はあったけど、本作では加えてポップ感も両立させているのが素晴らしい。3曲目『Hans』や6曲目『Traverse』なんかはもはやメロディックパンクにも近い展開をみせてくる。各メンバーも表現力も成長しており。バンドの演奏もこれぞ最高潮という勢いに溢れている。欧州激情はまだ死んでいない、と当時は思ったものです。ナンバリング付の限定320枚プレスで、シルクスクリーンでいくつか色違いジャケットが用意されており、外装/内装も少し妙な工夫が施されていてDIY仕様です。

tracklist:
1. Au Fil Du Temps 03:10
2. Dispensarium No. 4 02:51
3. Hans 02:45
4. Interludium 00:53
5. Passerby 04:43
6. Traverse 04:01
7. Triangle #3 03:36
8. Balcony 03:02
9. Route Nationale 02:53
10. Epilogue 02:45