エモ/ポストロックシーンに良質なリリースを投下し続けるTokyo Jupiter Recordsが放つ2014年音源!
シュゲイザーとポストロック、美轟音の激情ハードコアというまさにTokyo Jupiter!という感じの美しいメロディを轟音の中に乗せていくサウンドは健在でメンバーチェンジがあったとはいえ、バンドとしてのまとまりを感じる作品に仕上がっている。アトモスフェリック要素も濃く、ところどころで入っているアコースティックギターの響きやノイズ、ボーカルの儚さとしょぼさを兼ね備えた非マッチョなスクリームも計算高く構成されており壮大が故に退屈になりがちなこの手のジャンルにおいて随所随所でブチ上がりどころをいれてきてくれるのが嬉しい。
音質のほうもも音圧&音質至上主義に走らず、プリミティブさを残した暖かい印象のサウンドになっている。このあたりのさじ加減はCamadreでおなじみサウンドエンジニアを務めているJack Shirleyによるところが大きいのだろうか。US激情とはいえ非常にヨーロッパ的なものを感じる。ポストブラックメタルとシューゲイザーをクロスオーバーさせたDeafheavenと通じるところはあり、ブラックメタルorポストブラック文脈がそれほどライトリスナー層まで浸透していない日本にとってはThe Caution Childrenのほうがよりシンパシーを感じることができると思う。侘び寂びの世界である。
(以下、レーベルインフォ)
2009年にジャパンツアーを行ったアメリカ・フロリダのポストハードコア/エモバンドThe Caution Childrenの3rdアルバム。前作「Unknown Lands」から約3年ぶりのリリースとなる本作は新ギタリストを迎えメンバー5人編成で制作された。レコーディングにComadreのJack Shirley (Deafheaven, Loma Prieta) 、マスタリングにJosh Bonati (Asobi Seksu, La Quiete) を起用。ポストロック/シューゲイザーサウンドと激情ハードコア/エモサウンドのクロスオーバーを実現した快作。
Tracklist:
1. The Same Thing In Three Parts
2. Psalms
3. Over-Under
4. Shouldn’t Have Used Black Magic
5. Secret Kings
6. Middle Missing
7. Moon Museum
8. Knowing About Bombs
9. Superb Lyrebird Recording
10. Letter To My Child
ボーカルのビジュアルがやばすぎる。