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全てから自由であろうとする形容しがたい音楽の中にブラックメタルの核をみた。Pitchforkに中指を立てろ。

かつてVICEのインタビューでAbbathが「ブラックメタル」とはVENOMであると定義した。「ブラックメタルというものは、カテゴライズされたくないヤツの音楽のことだ。流れに逆らうヤツのことだ。後ろ指差すようなヤツに「ファックオフ」を突きつける。」あのインタビューは良かったから未読の人は読んだ方がいい。とにかくフレンチブラックに限らず、2000年代を経てブラックメタルはエスタブリッシュな産業に取り込まれフォーマット化し、アンダーグラウンドな流れの一部を除いてそのプリミティブなエネルギーを保っているバンドは乏しい。しかし2019年リリースの彼らのアルバムはポストパンク、フリージャズといった音楽的要素にノイズ、ブラックメタルも飲み込み原始的なエネルギーを爆発させる。自由であれ。ありとあらゆる束縛から脱出を図れ。ビートから、トレモロリフから、楽曲の構成美から、自由になればなるほど俺には何がなんだかわからなくなる。暗闇の中であげる咆哮の中にブラックメタルの核をみた。Pitchforkに中指を立てろ。
( 参照 vice.com/jp/article/8xdx5v/abbath-interview )

Tracklist:
1. Black Magic For Hidden Souls 07:00
2. Altar 05:46
3. The Blacktop 04:13
4. Not To Spill Blood, That Is The Law! 05:38
5. Headhunters Grand Parade 04:17
6. The Unnamable 06:40