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伝えること、受け取ることのコミュニケーションを諦めきれない人間の営み is ライフ

2023年リリース、東北の地、仙台エモ/ポストハードコア alvinによる1stアルバム。
偶然なのか必然なのか、2023年にJune Of 44が来日を果たし、そのあとにalvinのこのアルバムを聴くという行為が何か重要なことのようにも思えてくる。自分自身、June Of 44をめちゃくちゃ聴き込んだわけでもないが彼らがエモやポストハードコアや、あるいはマスロック、ダブ、様々な領域へと接続する存在であったということを示す衝撃的なライブを持って、June Of 44の存在する意味が少し理解できた。そしてalvinのサウンドも少なからずJune Of 44味のある、それは言い換えると "接続" を意識した作りのある楽曲が並ぶ。冒頭の「好転」こそスロウコア的始まるが、11曲50分超えの長い収録時間のアルバムを通して聴く中で感じるものは実に多彩。
基本的には人生の若い時間を駆け抜けた後の枯れていくエモーションや哀愁というところを感じさせるRAWな録音やシンプルなバンド編成の音作りだが、それでも尚、他人に対して、社会に対しての接続を試みること、それが様々な音楽性の反映というところで表現されているようにも感じる。日本でいうThere Is〜やZのような、この国、この土地ならでは、というローカル性がありつつ、伝えること、受け取ることのコミュニケーションを諦めきれない人間の営み is ライフ。エモ、ポストハードコア、スロウコア、ハンマービート、日本語ロック。買っとけ、そして聴いとけ。素晴らしい作品だし今のものです。

tracklist:
1. 好転　
2. 疑惑　
3. 困難　
4. マイライフ　
5. 消耗　
6. 壊れた　
7. 中年　
8. 継続　
9. 惰性　
10. 交流　
11. to the end