スウェーデンから登場したTotem Skinの2015年作品。バンドとしては本作で最後?メンバーはその後それぞれのプロジェクトで活動中。
激情ハードコアだけでなくブラッケンド、スラッジ方面からも興味が注がれた様に彼らの音楽性はいくつかの要素の組み合わせにより構成されておりそれぞれの方面にアピールできるサウンドとなっている。と言っても決してとっ散らかっているというわけではなく、根底にはメタルやD-BEATなんかを据え置き、寂寥感のある寒々しいリフ、音階を織り交ぜつつ自分達のサウンドを模索している。前作『Still Waters Run Deep』から2年、エモ、激情ハードコア、ネオクラスト、アトモスフェリックブラックメタル、様々な要素を組み合わせたサウンドはさらなる進化を遂げた。サウンドプロダクションもクオリティが高くなっているので汚らしさはないものの重さや黒さは失っておらず、更にメロディックに疾走する様は、クロスオーバーという視点でも見ても、どんどん大袈裟なサウンドになっていくDeafheavenよりも好感触だ。
(以下レーベルインフォ)
スウェーデン・ダーラナのダークハードコアバンドTotem Skinの2ndアルバム。
1720年から1870年にかけて彼らの出身地ダーラナ地方で隆盛を極めた、スウェーデンの伝統的なシンボルデザイン「カービッツ」を捩り、「Kurbits Crust」と自ら名乗ることもある彼らのサウンドは、Fast, Heavy, Atmosphericであることをベースに、激情ハードコア、ブラッケンド、クラスト、スラッジの音楽的要素を絶妙に取り入れたセンス抜群のダークサウンドと、ツインヴォーカルの掛け合いが魅力の強力なハードコアスタイルとなっており、高い完成度を誇った1stアルバムからさらにサウンドの強度を高めている。レコーディングにThe Ranch Southampton (Funeral For A Friend, The Tidal Sleep, Hexis)、マスタリングにはAudiosiege (Sunn O))), Old Man Gloom, Code Orange, Oathbreaker) を起用。表題の「Weltschmerz」は、あるべき理想的な状況と世界の現状とを比較することによって引き起こされる、精神的なうつ病や無関心、または感傷的な悲しみのムード、世界苦を意味するドイツ語。本CDのみ2014年に7"フォーマットでリリースされたHeart On My SleeveとのSPLIT収録曲をボーナストラックとして収録。
Tracklist:
1. Always Ire
2. Longing Leans And Beckons
3. Reckless Recluse
4. The Mouth Of Man
5. Pretend
6. Distant Visitant
7. I De Blindas Rike Är Den Enögde Kung
8. Along The Lines Of Nature *
9. To Live Is To Be Haunted *
*bonus tracks