関連タグ: 2010年代 アメリカ US激情 再発 限定盤 Kidcrash テクニカル US激情

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US激情の中でもかなりマス方面に進化していったKidcrashの2007年名盤、の再発盤ホワイトカラー。
それにしてもかなり長い間廃盤になっていながら、このタイミングでアナログ再プレスという流れは謎である。向こうではこういったタイプの激情が来ているのだろうか。Deathwishが契約していったTouche AmoreやLoma Prieta等は確かに都会的に洗練されたサウンドで解釈されたUS激情という感じだが(Loma Prieta初期はポンコツ系ではあったが)、今考えるとKidcrashももう少しマッチョだったらそっち方面にいっていたのかもしれない。だけどKidcrashはこの音だから良い。マッチョにはなりきれないナード感というものがやはりエモには必要なのだ。確かにゴリゴリで完璧な調和を目指すサウンドも良いが、人間の不完全さも曝け出すのがエモだろう。音の繊細さやメロディの切なさや演奏の焦燥感、といった部分が日本人のDNAにめっちゃ訴えかけてきます。
というわけで、改めてKidcrashを聴いているのだが彼らはナード感はやっぱりあるけど、複雑な展開と構成美を追求する姿勢はかなり完璧主義者っぽいイメージを抱かせるなと思いました。クリーントーンのアンサンブルはRaeinやLa Quiete, Suis la Lune等の欧州激情系の響きだけれども、向こうのようなオーケストラ的発想ではなくてやっぱりマスロックなのです。余談ではあるが個人的に日本のブルーフレンドにはKidcrashとかなり近い雰囲気を感じている・・・。

tracklist:
A1. Turtlelephant
A2. The Ground Eats You
A3. Life Was Real. Vital. Urgent. Important Bum/Guts
A4. Hypothetical Basking Sharks
A5. Kissed By A Roach From The Grave
A6. Parrots Just Don't Understand
B7. Ron Ghousley's Fucked Up Dream
B8. A Conduit Rather Than A Vault
B9. Swingsets And Frozen Grapes