House Of The Blood Choir - "Mom's Anxiety" (CD)
¥2,750
税込
関連カテゴリ
静寂の2020年を回り世界のScreamo/Skramzの景色は一変し無数のバンドが登場したが、肝心の日本から登場した新しいバンド、というのは数少ない。House Of The Blood Choirはその数少ないバンドの中でも存在感がある。元々「関西にGauge Means Nothingがいる」という半信半疑の噂は聞いており、インドネシアGerpfast Recordsからリリースされたカセットも入荷していました。本作はバンドの1stアルバムということで、若きバンドの表現がフルで詰まっている。そして、"skramz" というワードも単なる言葉にしか過ぎない、彼らは彼らの衝動を表現しており、その刹那的な輝きが確かにskramz的であると思った。こうでなくちゃね。
もちろん、レコ屋視点としては"skramz"は音楽ジャンルとして売っているんだけど、彼らが東京に来たときにライブを観て思うのは、それがたまたまその音楽性がそうだっただけって感じで、むしろ表現の重心は衝動・エネルギーの発露。「激情」に囚われてない。この音楽性であることの理由は、作品のコンセプトを理解しなくてもライブで発しているエネルギーに触れれば言葉なしでも感じることができる。元々音楽がそうであったように。答え合わせするとすれば、「関西にGauge Means Nothingがいる」はちょっと違くて、そういう要素も感じようと思えば感じるけど(激情であり、歌物でもあり、逸脱している)、でも発露されてるエネルギーはまったくの別物。新しい血であることは確か、いやー違うかな、ロック本来の形というかプリミティブに戻っているとも言えるし。
というわけで、Gerpfast Recordsからカセット版も出たようですが、やっぱり国内リスナー的にはCD盤で聴いて欲しいですね。そして3LAリスナー的にも、Skramzファン的にも、押さえておくべき作品であると思います。
/// label release information
-----
House Of The Blood Choir / Mom's Anxiety
世紀末と呼ばれた時代から25年以上も経過した今、"血の聖歌の家"なるバンド名を持つこの時代を生きる若者たちが作り上げた死のロックンロール。
そのアルバムはアートワークからして病理しか感じさせないゆえに聞き手を選ぶだろう。
しかし、その徹底ぶりは潔い。
ロックンロールとは本来セックスの隠喩であり、それが生殖を目的としない快楽のための行為とするならば、それは死のメタファーと言える。
死を連想させる音楽はこの世に腐るほどあるが、
必ずしもそれがある特定の音楽のサブジャンルであるとは限らない。
陰鬱であるから単純に死を連想するとも限らないのである。
その点、このアルバムにはあらゆる表情の死が詰まっている。
包丁で人を滅多刺しにした後に、 爽快なる気分で自死を体験するような旋律と断末魔が幾多も散りばめられた、まるで死のパレードの様だ。
その断末魔はヴィンテージのマーシャルアンプのように歪でありながらダイナミクスはコントロールされており、
漆黒の闇の奥底で暮らす人間の叫びを音楽的に聴かせるため、発声の時点でイコライジングされたテクニカルなサウンドデザインが施されている。
単に声の大きい人間の音楽では不快そのものなので、この点は非常に重要である。
ギターのフレーズに顕著な旋律は、時に直射日光の如き光量の眩しさがあり、陰鬱な気持ちを覚醒させる薬物の様な中毒性を感じる。
このバンドにおいてこれは武器であり、 寧ろこの点が最も死を感じさせる要素だ。
初作品にして既にこのバンドにロックンロールのサブジャンルのカテゴリーを与える必要はないだろう。
これは死のロックンロールではなく、 ロックンロールの死なのかも知れないとさえ思わせられる。
その死は爽快であり、終わりを迎えることは美しく喜ばしい。
何度も聴いていると、結果的にこのアルバムは単なる殺人や自殺のサウンドトラックではないことに気付かされて安堵すら感じる瞬間がある。
かといって生きることに特に意味などないことを教えてくれるだろう。
ー Void by Dagdrøm (TERMINATION)
------------------------------
House Of The Blood Choir - Mom's Anxiety
2025年はHouse Of The Blood Choirに出会えて良かった。
結成1年程度で観たライブは、とにかくメロディーが頭に残るし、儚さを纏った力強さがとても格好よかったし
終演後、あのフロアにいた人の多くが昂っていた様に見えたのを覚えています。
JasemineやAnomieが頭に浮かび勝手に高揚したけど
当然のように本人たちは意識していないとのこと。
90-00’sのバンドに馴染んでいた世代からすると懐かしさや嬉しさが生まれるのは必然かもしれない。
ただ、懐かしさに浸られても、当の本人は知らないし5人も迷惑に感じるだろうから
そういう奴らを置き去りにして先に進んで行ってほしいです。
そして1st Albumとしてリリースされた”Mom’s Anxiety”をぜひ聴いてみてください。
前述したことを理解してもらえる気がします。
率先してEmo / Emotive Hardcoreを聴かない人にも「このバンドはいいね」って言ってもらえるんじゃないかな。自分もそんな1人でした。
良い音楽はジャンルを超えるので、それをぜひ体感してください。
ー Text by BLACK HOLE
もちろん、レコ屋視点としては"skramz"は音楽ジャンルとして売っているんだけど、彼らが東京に来たときにライブを観て思うのは、それがたまたまその音楽性がそうだっただけって感じで、むしろ表現の重心は衝動・エネルギーの発露。「激情」に囚われてない。この音楽性であることの理由は、作品のコンセプトを理解しなくてもライブで発しているエネルギーに触れれば言葉なしでも感じることができる。元々音楽がそうであったように。答え合わせするとすれば、「関西にGauge Means Nothingがいる」はちょっと違くて、そういう要素も感じようと思えば感じるけど(激情であり、歌物でもあり、逸脱している)、でも発露されてるエネルギーはまったくの別物。新しい血であることは確か、いやー違うかな、ロック本来の形というかプリミティブに戻っているとも言えるし。
というわけで、Gerpfast Recordsからカセット版も出たようですが、やっぱり国内リスナー的にはCD盤で聴いて欲しいですね。そして3LAリスナー的にも、Skramzファン的にも、押さえておくべき作品であると思います。
/// label release information
-----
House Of The Blood Choir / Mom's Anxiety
世紀末と呼ばれた時代から25年以上も経過した今、"血の聖歌の家"なるバンド名を持つこの時代を生きる若者たちが作り上げた死のロックンロール。
そのアルバムはアートワークからして病理しか感じさせないゆえに聞き手を選ぶだろう。
しかし、その徹底ぶりは潔い。
ロックンロールとは本来セックスの隠喩であり、それが生殖を目的としない快楽のための行為とするならば、それは死のメタファーと言える。
死を連想させる音楽はこの世に腐るほどあるが、
必ずしもそれがある特定の音楽のサブジャンルであるとは限らない。
陰鬱であるから単純に死を連想するとも限らないのである。
その点、このアルバムにはあらゆる表情の死が詰まっている。
包丁で人を滅多刺しにした後に、 爽快なる気分で自死を体験するような旋律と断末魔が幾多も散りばめられた、まるで死のパレードの様だ。
その断末魔はヴィンテージのマーシャルアンプのように歪でありながらダイナミクスはコントロールされており、
漆黒の闇の奥底で暮らす人間の叫びを音楽的に聴かせるため、発声の時点でイコライジングされたテクニカルなサウンドデザインが施されている。
単に声の大きい人間の音楽では不快そのものなので、この点は非常に重要である。
ギターのフレーズに顕著な旋律は、時に直射日光の如き光量の眩しさがあり、陰鬱な気持ちを覚醒させる薬物の様な中毒性を感じる。
このバンドにおいてこれは武器であり、 寧ろこの点が最も死を感じさせる要素だ。
初作品にして既にこのバンドにロックンロールのサブジャンルのカテゴリーを与える必要はないだろう。
これは死のロックンロールではなく、 ロックンロールの死なのかも知れないとさえ思わせられる。
その死は爽快であり、終わりを迎えることは美しく喜ばしい。
何度も聴いていると、結果的にこのアルバムは単なる殺人や自殺のサウンドトラックではないことに気付かされて安堵すら感じる瞬間がある。
かといって生きることに特に意味などないことを教えてくれるだろう。
ー Void by Dagdrøm (TERMINATION)
------------------------------
House Of The Blood Choir - Mom's Anxiety
2025年はHouse Of The Blood Choirに出会えて良かった。
結成1年程度で観たライブは、とにかくメロディーが頭に残るし、儚さを纏った力強さがとても格好よかったし
終演後、あのフロアにいた人の多くが昂っていた様に見えたのを覚えています。
JasemineやAnomieが頭に浮かび勝手に高揚したけど
当然のように本人たちは意識していないとのこと。
90-00’sのバンドに馴染んでいた世代からすると懐かしさや嬉しさが生まれるのは必然かもしれない。
ただ、懐かしさに浸られても、当の本人は知らないし5人も迷惑に感じるだろうから
そういう奴らを置き去りにして先に進んで行ってほしいです。
そして1st Albumとしてリリースされた”Mom’s Anxiety”をぜひ聴いてみてください。
前述したことを理解してもらえる気がします。
率先してEmo / Emotive Hardcoreを聴かない人にも「このバンドはいいね」って言ってもらえるんじゃないかな。自分もそんな1人でした。
良い音楽はジャンルを超えるので、それをぜひ体感してください。
ー Text by BLACK HOLE
