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PROUD OF GRACEやWOUNDEEPといったバンドのメンバーによって構成されたという時点で、weeprayというバンドは所謂激情バンドとはルーツが決定的に異なる。3LAの活動初期の2012年の時点で、2枚のデモも取り扱っていたが、激情ハードコアとブラックメタルをあわせたようなサウンドだと当時は書いていたように思う。たしか、Deathspell Omegaも引き合いに出して語っていたはずだ。本作は2018年、結成10年で初めて制作された1stアルバムとなる。メンバーも脱退してギターが一人になっており、複雑なアレンジではなく単刀直入に切り込んでいく鋭さはある。
1曲目の冒頭からブラストビートとトレモロのギターリフから始まるこのアルバムは、遂に完全ブラックメタル化したか!?と思わせるが、そんなことはない。ドゥーミーなパートや、ポエトリー導入部分もありながら、アルバム全体を覆う空気は「ブルータル」、そしてメタルである。激情ハードコアのような情熱や優しさやEMOさをそぎ落とし、どこまで深みへ降りれるかという勝負だと思う。そこの底にあるものは本当に「楽園」なんだろうか。

tracklist:
1.幻の幸福論
2.この手とその手
3.カルマ
4.楽園
5.集団意識
6.死覚
7.終着の地へ