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USポストブラックの2014年作、アナログ盤。
国内で話題になったかどうかは今ではわからないが、海外メディアでは「エクセレント!」と絶賛された作品で、しかもその全てをたった一人で作り上げているというから驚きだ。そのドリーミーなサウンドは攻撃的というよりは浮遊感のあるドリーミーな作風であると思う。しかも1曲目のタイトルは「スターゲイザー(星を見る者)」である。なんだ?厨二病か?
と思ったのもつかの間、2曲目以降は聞いたことのない英語のタイトルが並んでいる...。調べてみるとどうやら植物の名前であるらしい。こうして少しずつ自分が感じた謎を解いていくとこのアルバムが明確なコンセプトに基づいて制作されていることがわかってくる。自然の大きさを認め、自身の、人類のうぬぼれや過ちを認めていくという手法はWITTR等が提示した自然崇拝のブラックメタルとも共鳴するところがあると言えるだろう。こちらの方が思想というよりは寓話的であるので、Light Bearerにも近い。いくつかのメディアが、このアルバムは植物ブラックメタル(Green-BlackMetal)と形容するのは間違いではないようだ。
しっかりとした演奏力ももちろん、コンセプト的にも完成されたが故に評価を受けたアルバムである。逆に言えば、音だけを楽しんでもこのバンドの伝えようとしていることを受け止めたことにはならない。最初聴いた時、中二病と言ってすいませんでした...と思っていたら最後の曲が「...Gazing...」(1曲目のStargazerから、未だに星を見てるってこと)なので、死ぬ間際に空を見ながら「...Gazing...」って呟いてる感じがあるので、やっぱり厨二病なのかもしれないなぁと思いました。

tracklist:
1. Stargazer 03:30
2. Callistemon 04:16
3. Cinnamomum Parthenoxylon 02:38
4. Gleditsia 02:07
5. Rhizophora 03:47
6. Dianthus 03:17
7. Leucadendron Argenteum 06:09
8. Pteridophyte 03:40
9. Wisteria 04:50
10. Erythronium 02:39
11. ...Gazing... 00:54