関連タグ: フランス 2020年代 Rouen France 2020

ブラックメタルの原理主義者は北欧のバンドしか聴かないし、2000年代以降の"フレンチブラック"のブランドも今やオリジネイター達もそのほとんどが去り、シーンを形作っているのは第2世代以降のバンド達だ。当然そこには葛藤がある。どうしても自分たちがフォロワーとして存在してしまうこと。借り物から作り上げるオリジナルとは一体?
そんなフリクションを昇華させたバンドこそが面白いんだけど、なんかもうどうでもええわと開き直り爆走するブラックメタルにもまた恍惚感がある。先人達と別の道を歩むために必要な"文脈の再定義"の末、1stアルバム、2ndアルバムを経て本作2019年のアルバムで行き着いたのはまさに現代のバンドならではのサウンド。プリミティブなライブ演奏によるバンドの一体感が生み出すグルーブを現代のテクノロジーを用いて記録し、作品としての編集/再構築をさせていく。ブラックメタルの核は神秘主義、オカルトなんてものではなくつまるところ暴力だ。それが何の暴力であるのか?を考えたい作品。

trackist:
1. Prélude 00:24
2. La Peur Du Noir 05:02
3. Hier Déjà Mort 07:01
4. Le Cadavre Ou L'Offrande 06:15
5. La Chute 07:54
6. Carapace 05:25
7. La Saveur De La Fièvre 05:41
8. Postlude 01:39