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Insomniac Doze / envy (2xLP)

  • 4,400 44 Pt )

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2010年前後くらいのときはenvyの活動の中で、その時期毎の作風があったから初期/中期/後期なんて呼び方をしていて、この『Insomniac Doze』についてはその当時の"後期"を代表する作品だったと思います。でも2006年リリースなんですよね。これを書いてる2021年現在、既にその作品自体を"後期"と呼ぶにはあまりに時間が経ち過ぎている。いま現在のenvyの立ち位置を考慮すると、既にこの作品も中期と言える。
オーケストラ/クラシック音楽とハードコアのサウンドを融合させた方向性の1つの完結点、壮大なポストロック、轟音の中に繊細さや美しさを表現している、というわかったようなわからないような感想に溢れているのだけど、反面冗長化した楽曲は「The Unknown Glow」のように15分を超えるようなものもあり、ボーカルも色々な表現をするのではなく"語る"、"静かに歌う"、"コード進行に合わせて小節の頭で3音くらいの言葉を叫ぶ"、くらいのめちゃくちゃ表現を制限していて(ボーカルが目立つだけど他の楽器もめちゃくちゃ表現を制限してる)それが何だったのかっていうのが今振り返ることでわかるような気がする。歌詞も抽象的だし響き以外の深い意味を読む取るのは難しいし、むしろそこに表現の比重はないことは明らか。全体で1つのもの。1つのコンセプト。"飽きさせずに聴かせる"という気持ちは全然ないので飽きる人は飽きる、その代わり浸れる人にとっては最高に気持ちの良い体験になる、そしてそれはライブ会場が規模が大きくなっていったこの時期のバンドにとって必要であったことなんだと思う。初期の激しく泣きのあるハードコアを捨てた楽曲群は本人たちも賛否が分かれることはわかっていたはずだしね。
「A Warm Room」は人気の高い曲だけど、そこに至るまでの過程を踏むことでその体験はさらに深いものになる。ライブの構造も同じで、長い時間をかけて頂点を目指すタイプのライブは、がっちり決まれば最高の体験になる。僕はこのアルバム自体は苦手なんだけど、クラシカルな壮大で美しい楽曲を、ハードコア通過した演奏で奏でることによる高揚感というのがこの時期にenvyが勝ち取ることのできた最高の価値だったと思う。それがシグネイチャーになった。美しいだけでも、激しいだけでも辿り着けない。
こんな長尺の曲、今のサブスク時代ではさっさと次の曲にスキップされてしまうんだけど、最後まで聞けば最高の体験になると信じさせられるenvyというバンドは凄いし、最後まで聴いてもフォロワーとして終始してしまうフォロワーバンドはそれを真似てるだけで何の価値もないんだなと改めて思った。勇気を持って賛否の狭間をゆけ...。

tracklist:
A1 Further Ahead Of Warp 6:50
A2 Shield Of Selflessness 4:30
B1 Scene 7:08
B2 Crystallize 10:34
C1 The Unknown Glow 15:28
D1 Night In Winter 6:04
D2 A Warm Room 7:17

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関連カテゴリ
Screamo・Skramz/激情・思考
LP / 12inch
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