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みちのくオンラインによってリリースされた90'sハードコアを中心としたディスクレビュー本。1st、2ndも3LAでは大好評ですが、今回の3rdは少し性格が変わっており、90年代縛りでのセレクトとなっている。
そのテーマはつまり「90年代の多様性」。
さまざまなサブジャンルの文脈が交差し合うシーン黎明期の混沌を表現しているが、著者が通っていないためNYHCは除外しているとのこと。以下本人談。
「基本盤とB級盤をコンセプトとしたつもりですが、振り返れば超絶C級作品ばかりになったと思います。 どれもdiscogsでは500円前後で買えるレコードばかりのC級作品ですが、駄盤に見える作品を知らないことには90年代の本質や忘れられたスタイルを知ることはできないと思いました。C級、駄盤とばかり言っていますが、僕の中ではどれも名盤です。インターネットにある情報ばかりでなく、おっさんのぼやきじゃないと知ることができないハードコアの歴史もあると思います。
こんな駄盤は誰かが教えてくれないと巡り会えないかと思います。それと、幅広くセレクトしたので、同じハードコアなのにすぐ横になるのに知らないサブジャンルを知ることができるかと思います。この、すぐ横にあるサブジャンルを知る、というのが90年代の本質かもしれません。
情報が多様化する一方で一方向しか目指さなくて情報が内向きになっている今、インターネットやテクノロジーの利便性に反して、泥臭く人間がキュレーションする事で新しい出会いを目指しました。」