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"itsunohinikabokunokotowoomoidasugaii そして……"、"山田花子"を超えて、本作が一番キモい。
最初の作品を入荷したのが2019年だがあれから数年、バンドの編成も変化させながら圧倒的なスピードで膨張を続けるmoreruの最新作『呪詛告白初恋そして世界』、はセカイ系の文脈、彼らの仲間内に通じる思想や文化を通して語りかけるmore than music。音楽的に言えばニコニコ文化と強制的に融合されたようなエモバイオレンス歌謡だが2019年以降変化を続けるセカイの中で、もはやmoreruは音楽性だけでは説明つかない存在。
得るものはなく失うことしかない世代にとってmoreruの全部ぶっ壊す/殺す的スタンスで貫かれるカオスが"救い"として昇華されてしまうことにある程度納得するが、何か良いこと言ってる風メッセージしか発信できない人間はもう追いつけないことを証明してしまった罪深さもある。活動領域を拡大させ音楽性としてもより聴きやすい感じになっているものの、根本の基本姿勢は崩さず善人アーティスト達とは一線画しているところにも、彼ら自身がどこから来て、どこへ向かおうとしているのか自覚的であることが伺える。俺にはもうわからない、でもあなたならわかるはず。

tracklist:
1. 念写 03:15
2. あなた、いる、かしら 03:47
3. IAMFINALSATANIST 02:30
4. EMO SCREAMO 2045 00:46
5. ROCK'N'ROLL PHOENIX (feat.birds fear death) 02:33
6. 金曜日 01:06
7. 自爆殺戮渋谷交差点 02:28
8. 夕暮れに伝えて 03:11
9. (true end) 神へ、いいえ 05:34
10. ぼくらの 01:06