以前リリースされていた12inchの方もカッコよかった。本作2024作はDEBAUCH MOODよりリリースの10inch、今回も無茶苦茶かっこいい内容になっているし、こういう音源こそレコードで聴きたいのだと思った。70's初期パンクの匂いもするけどFlenser系のノイズロックやFange系のスラッジ・ドゥーム&ノイズにも通じる感覚は、やっぱり独自進化していくバンドが持つ匂いみたいなものかもしれん。マジで何故こんな表現ができるのか全くわからんけど、わからんものを求めている人にはおすすめしたいやつです。リリースインフォが相変わらず濃いのでここから自分に引っかかるキーワードでDIGってくれ。
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▼MY SOCIETY PISSED。
それぞれが別環境にて活動を続けてきたメンバーが、交わる定点をきっかけに関係を深め結成。
ex-Pinprick Punishment、ex-It's You、pre-Kidder、ex-Lipups、ex-Malegoat、ex-Omit Vomit、ex-Knock etc.. と、非常に特殊な組み合わせにも感じられる4名ではあるが、あくまでも音楽趣向から成るそれぞれ同志のコミュニケーションを元に始まったのがこのバンドである。
2020年には『Locked Room(12")』、『Stomach(TAPE)』がリリース、定期的な活動の上現在に至る。
今作はよりバンドの危ない創作意欲とコントロールされた狂気が集約された45rpm 10"として5曲を収録。
前作と比較しても、よりDeepなNoise Rock技法のラインがメランコリックなPunkと交雑する最新作として、『Marble Dots(10")』 は2024年4月にリリースされる事となる。
1曲目、古Industrial的な趣のTrack『Roxy』が約30秒間流れた上にて当盤はスタート。
こちらはメンバー曰く『Bruce Loose(Flipper)のソロ作影響下を煮詰めたところBristol Technoにリンクしてしまった打ち込み物』との事で、非常に緊張感のある出だしは用意されている。
そこから安定のFlipperジェネリックに位置する神経衰弱型ダウナーPunk楽曲が口火を切っていき、音作り含め、前作よりも一層強固な『落ちる』Slow Death感覚が様々な視点にて培養。
うねるリズムサイドと場面での疾走感・展開に乗りまくるテクニカルなリフの往来も健在で、楽曲の圧倒的な個性は変わらずVoの存在感が産み出す。
それは正に70年代〜80年代のPunk Rockの深部を嗜んだBaによる淡々としたうねりと、
一人のみにてインテリジェンスなScumすらも体現するDrの絡みに起因し、
楽曲における最重要な視点にある高い技巧で聴きどころを作りまくる職人的最前線Gtと合わせ、過去活動全て~現在に至るまで唯一無二のスタイルを徹底してきたVoの異端的センスとアート性、存在感によって成された結果となっている。
Brainbombs、No Trend、The Fall、Landed/Megafuckers、Metabolist、Church Police、Happy Flowers etc...
といった流れを(個人的には)感じるが、比較しても閉塞感とは全く別軸のものとして煮詰められた、他に類を見ない完全Original MutantなPunk mini 10"はフィジカルとして記録される事となる。
※当音源のRecording/MixはStudio ReimeiのYusuke Shinmaが担当。Masteringは Mammoth Sound MasteringのDan Randallが実施。
通常インサート+バンドメンバーのAll time best diskの一覧が印刷されたペーパーも付属されている。