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東京のスラッジ、Sithterの2ndアルバム。梵天レコードから2016年リリース。
「巷に氾濫する"洗練"や"進化"というお題目のもとに毒気を抜かれた"スラッジ"とは対
極にある堕落と退廃の果てに生まれた奇形のサウンドは、聴く者を背徳的な恍惚と共
に泥濘へと引き摺り込むだろう。」
このレーベルインフォを読んで、これはGUEVNNAとは真っ向から反対の..対極に位置するような作品なのではないかと予想して聴いたが、どうやらその予想はあたっているらしい。Sithterの1stアルバムは2014年、3LAでも取り扱っており「まさにEYEHATEGODの血が全身に流れる狂気と暗黒の重低音を鳴らすスラッジサウンド。そして不安定になりがちな不穏さを併せ持ちながらもしっかりロックンロールするバンドのグルーヴの強靭さ。」と書き残している。音楽について、良い音という概念についてどんなアプローチをすべきかという正解はないのは確かだがそれらはコンセプトに対して適切なアプローチをしているか、という問題だ。例えばVENOMを目指しているのにギターの練習をするのは不正解、三ヶ月も練習してしまったらVENOMをコピーすることはできなくなる。逆にスラッジでもハードコアでも新しい領域を切り開いていこうとするなら、"洗練"や"進化"は避けられない。何かを得ようとすれば何かを失う。それがトレードオフだから自分はそれを否定はしない。逆にSithterはより堕落し、退廃していくためにトレードオフで多くのものを失っているのでそれも否定しない。多くのバンドが進化を目指す現行シーンの中で、より堕落していこうという姿勢はある意味で振り切っている。若者に伝えたい、これもロックなのだと。意図的とも言える汚物サウンドも彼らのコンセプトに従えば"完璧"なのだ。
初回特典でブラックサバスよろしくなVol.4系ステッカーがつきます。

tracklist:
1. Chaotic Fiend
2. I Drink Your Blood
3. Smoke Demon
4. Masque Of The Black Death
5. Lost Flowers
6. Empire
7. Punisher #13
8. Engrave The Misery
9. Jerusalem Axe Massacre