Interview with 明日の叙景その2(レコ発後の追加インタビュー)
今回はリリース前のインタビューのエクストラverということで、リリース後についての追加インタビューとなります。
明日の叙景@新大久保EARTHDOM(2018/2/24) pic.twitter.com/SaFNgO6ZgC
— ⚒ミツハシ カツキ⚒ (@xScherzox) 2018年3月9日
Q: レコ発はどうでしたか?リリース日にレコ発ってことは来ている人はほとんど曲知らない状態なわけですよね。演奏中に反応は感じられましたか?
等力: 自分としてもライブハウスを借りて企画を行うことは初めてで、不安なことは多くありました。結果的に多くの方に集まっていただき、大きなトラブルなく終われてよかったなと思います。
レコ発開催やアルバムリリースを多くの方に祝って頂きましたが、音楽活動を続けていて祝ってもらえる場面はあまりないので新鮮で照れました(笑)。
アルバムの曲のほとんどは既にライブで演奏していた曲ですし、演奏している身としてお客さんの反応に大きな違いは感じませんでした。 40分のロングセットの最後に演奏した「薄氷」は音が止まることなく最後まで突き抜ける曲ですが、演奏時にメンバーやお客さんとの不思議な一体感を感じました。
Q: 共演のバンドも含めてイベントの意義を感じられた人も多かったと思います。
等力: キャリアや手法などが異なる出演者が協力して一つの濃い陰を這わせ、その上に各々の感情を乗せる。そのような空間ができて、僕にとっては刺激的かつ居心地の良い場所でした。音楽シーンがどうこうといった難しい話はできませんが、来てくれた方々に少しでも居心地が良いと思っていただけていたら嬉しいですし、今後もそのようなイベントを企画したいです。
Q: リリース後はアルバム全曲公開されていて海外からもすごい反応がきてますね。youtubeの再生数もすごいことになっていますが、予想の範囲内ですか?
※こちらのyoutube動画はAtmospheric Black Metal Albumsという有力youtubeチャンネルによって公開され、現在35,000回以上再生されている。
(youtubeチャンネルの登録人数は約13万人。「購入するかしないかは別として多くの人に聴かれる」ための宣伝であれば、国内の媒体よりもずっと効果的かもしれない。リスナーが気に入ってデータ購入、もしくはCDも購入できるようにbandcampやitunesも用意しておくことも大事だ。そしてyoutubeは日本人が思っているよりずっと重要なメディアになりつつある。)
等力: 再生数やコメントの数について具体的な予想をたてていた訳ではないので、今までより大きな反応には驚いています。
しかし、一つ一つの感想を読んでみると納得できるものが多く、そういう意味では予想通りの反応を得られています。
Q: 中国のPest Productionsからも音源のリリースが発表されましたが、経緯を教えてください。今後の展開にも関わってきそうですが。
(Pest Prodcutionsは中国のブラックメタルレーベルの中でも最大手。ポストロックのOvumもリリースしており、先日はpaleとの契約を発表した。)
等力: とても単純でSNS経由でメッセージが来ました。前作のEPのリリース時から軽くメッセージのやりとりをしていて、今回のアルバムを機にきちんと連絡をとりあっています。
Q: 明日の叙景のやっているシーンっていろいろなシーンの若い世代だったり、いろんな層が混じっている感じがします。今は規模は小さいかもしれませんが、どこかのシーンに依存していないものを作っているような気がしました。そういったことを感じることってありますか?
等力: 特定のジャンルやシーン、文脈に依存しないものを作ることが自分のほとんど生理的とも言い切れるレベルの欲求なので、そうなると必然的に横断的な活動を行うことになります。
もっと強く言ってしまえば、複数の要素が混じらない音楽を作ることが自分には不可能なので、そこから誕生した処世術とも言えますね。他のメンバーについてもそういう傾向があるので、明日の叙景としてもそういう動き方になるのかなと思います。
■ 3LA購入ページ: わたしと私だったもの / 明日の叙景 (CD)
http://longlegslongarms.jp/music/products/detail.php?product_id=953