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今もまだ試行錯誤してるけどあの時より方向性が固まってるから曲作りの姿勢も違う / Interview with KUGURIDO (by 3LA)



姫路のハードコアKUGURIDOは、DIEAUDEとのスプリット以来久しぶりの流通音源となるDEMO 2018を発表。TJLA FEST 2018にも出演する彼らは、元sekien、BACKTREESCARのメンバーにより結成されている。スペインのKhmerがツアーファイナルを行った2016年から2年ぶりの再開に向けて、というTJLAの裏ストーリーはあるのだけれど、KUGURIDOの活動方針もかなりアンダーグラウンドでその辺りの謎も解きたいのでKUGURIDOのVo/BaであるJyoji氏にインタビューを行いました。

3LA: TJLA FESTをまた開催しようとしていて、今回Kuguridoにも出演をお願いしました。出演するKhmerも前回の来日では姫路をツアーファイナルしていた縁もありますし、実は3LAにオーダーしてくれるお客さんで姫路の方も何人かずっといてくれて縁があります。これはKhmerで姫路に行くことが出来て、あの場所で打ち上げもして何か絆が出来てよかったなと思ってます。
KuguridoはKhmer抜きにしても久しぶりの東京でのライブということもあります。以前は東京に対して異様なまでに「痕跡を残してやる」っていう意志を感じたんですが、今Kuguridoでの心境の変化ってありますか?

Jyoji: あ、そのお客さん解るかも。直接絡んだ事は無いけど姫路でのイベントにはほとんど毎回来てくれるよ。フットワーク軽い人、貪欲な人良いよね。絡まなくても気持ちが良い人なんだと伝わる。
爪跡を残す、その想いは当然あるよ!姫路から600キロも離れた東京まで何しに行ったんだって話だからね。東京でなくてもどこでもそうだな。観光しに行くなら個別に行くよ。笑

3LA: Kuguridoとしてはまだ数回しか東京でライブやってないと思っていて、しかもその1回目は結構固い感じがあったんだけど次回は結構変わりますよね。音自体も変わってるし。100%以上のモノをみたくてみんなライブくると思うんで期待してます。

Jyoji: 誘われた分全部受けてたら結構やってるはずなんだけど東京はまだ2回しかやってないね。どっちも別物のリリースして行って、次もそう。リリースして行くのが良いねやっぱり。来る度に違うって思ってほしいし笑。 今作ってる曲も出来る事ならやって次の音源にまた期待してもらいたいしね。まぁ1分ちょっとの曲だからトイレ行ってる間に終わってしまうけど。



3LA: そうですね、バンドにも続いてほしいし僕らも続けていきたいし。次会うときにお互いもっと良くなっていれば最高なんですよね。
KuguridoはDieaudeとのスプリット以降、対外的な音源は本当に限られた範囲での発表だったしある意味以下に潜っていた感じかと思います。僕的にはようやくかって感じで音源待ってました。よく知らない人に説明用に書いて置くと、sekien解散後~バンド開始までに作られたのがスプリットの曲だと思うんですが、スプリットの時とぜんぜん違う音になりましたね。

Jyoji: スプリットの時はまだ初ライブでやる曲を溜めようとしてたから余裕が今みたいに無かったし狙ってる所も違ってたしね。今もまだ試行錯誤してるけどあの時より方向性が固まってるから曲作りの姿勢も違う。それに今回は録り方をめちゃくちゃこだわったしね。スプリットの時はエンジニアに頼んだって事も大いに関係してるよ。

3LA: 今回DEMOを出しました。前回のEPを僕はまだ手に入れていないんですが、ライブ現場でしか手に入れない状況というか制限を設けていたのはなぜですか?そして今回は流通したのは何故ですか?

Jyoji: んー単純な話なんだけど流通させるぐらいの枚数を作れなかった。ジャケットをベニヤ板で作って表と裏はステンシルで中はシルク印刷でやろうと決めてね、そんなので何百枚も作れないでしょ。笑 ベニヤ板は1枚1枚ペーパーあててるしね。労力が思いの外大変だった訳です。
今回のは100均のコピー機で両面印刷っつうめちゃくちゃ簡単だから200枚作って、もう残り10枚程になったから追加で今50枚作ってる所。これは盤面に手作りスタンプでやってるからこれとジャケ折るぐらいかな面倒なのは。ちなみに今回の手折りジャケはILIASのデモと3LAのオマケコンピでやってたのを真似させてもらった。アートワークが楽しかったね。刺青で言う隠し彫り的なのも楽しめたし曲のイメージをそのまま出せたから。
あれならOPP袋は要らないだろうと思ったから全然お金掛からずにいけたから良かったね。前のは労力もだけどお金も結構掛かってるからね、失敗と言えば失態だな。笑 二度とやらないと心に誓ったよ。今回の手折りジャケは気に入ってるから今後もやるかもしれない。デモ音源はやりたいようにやれるから好きだしね。
あとオマケのシールね。あれもそここ面倒なんだけど90年代でよくあった安っぽい「これ要るん」的謎のオマケシール、あれを再現したかった。笑

3LA: なるほど。SNS嫌いが限定的な発信になっていった、わけではないんですね。

Jyoji: SNSは嫌いだけど関係ないよ。枚数も少ないしライブもそんなに出来ないからライブ見て気に入ってくれた人に買ってもらった方が解り易いし、流通にのせないで自分たちでやってみようって言う試みもあった。第三者に頼んだのは盤ぐらいのものだから折角だしね。でもその盤の仕上がりも結局は気に入らなかった。笑
どうにも他人任せが性に合わないんだろうね。

3LA: 楽曲制作のスピード、結構速くなっていると思うんですがバンド内では仕組みが確立された感じ?アルバムはまだ作らないのですか?

Jyoji: その分ボツも多いよ。笑 でもアイデアは結構出てくるかな。自分の中では「ん~」と思っていてもいざスタジオ持っていって合わせてみると結構良かったり、例えばデモの紅嶺鴉がそうだった。逆に「これはいけたぜ!」なんて思って合わせてみると「なんだコレ」なんつう事もしばしば。笑 でも早いスパンで曲は作りたいからジャンル問わずインプットは多くしてるかな。ジャンルが違っても構成面とか歌をのせる場所とかでフムフムってなる事多々あるから。
アルバムは面倒だからやりたくないんだけど、1日で全部録れるならやりたいかな。でも自分たちの集中力が大体3時間だからそれ以上やるとなると駄作になってしまいそうで何とも言えないね。笑 今回のデモも3時間スタジオの内録音は実質1時間半ぐらいだったかな。バッキング入れて。
聴いてる方もハードコアパンクでは限界無い?俺は正味8曲ぐらいまでが集中して聴けるぐらい。10数曲ともなれば途中で他の事に手をつけだしてしまう癖がある。そう考えたら7曲前後のミニアルバムがいいかもね。それなら休憩入れたりして1日で録音出来そうだし。今回みたいにCDRでもいいしっつうかCDRが良いかな。

3LA: CDRが良いのって、自分たちでコントールできて、リリースまでの速度も速いから?

Jyoji: 勿論そうだし送料も馬鹿にならないしね。あと業者に頼むと盤面がツルツルのテカテカで気に喰わないんよね。印刷もなんだか間抜けで。CDRは肌触りが良いしスタンプなら1枚1枚違って仕上がるから味も出る。コストも抑えれるしね。
盤だけじゃくケースに関してもジュエルケースは好きじゃない。業者に頼めば楽だけど楽を選んだ分失われるものがあるよ。何っつっても好きな事やってんだからね。出来る限りは好きなようにやりたいでしょ。他人任せで業者に頼んで余計なストレス抱えるぐらいなら面倒でも自分たちでやった方が納得いくよ。


3LA: CDRって永久的には聴けないらしいですよ。劣化してダメになると記録が失われるという。音源が残らないものになってしまうとしたら、どう思います?

Jyoji : 知ってるよ。昔買ったCDRの音源で今は聴けないの結構出てきたからね。まぁでもそれはしょうがないよ。自分としてもCDRにそこまで期待してないしね。俺は刹那的なものも好きだから特別気にしないかな。レコードにするのがいいけど高いしね。それに今は各々パソコンに取り込んだりしてるでしょ?俺はパソコン無いからそんな事出来ないけど。
それも含めて今回はテープも作った。プラケースだけどね。笑
片面5分のテープで考えてたから曲作りの段階で如何に削いで短くしておさめるかを考えたよ。ビックリする事に3曲でちょうど5分でね。なんとかおさまった。



3LA: ディスコグラフィーが複雑になっていくバンドな予感がしますね

Jyoji: 今混沌としまくってて正解が無いでしょ?データのみの販売でも俺は良いと思うし。そう言う面では選択肢が沢山あって良いんじゃないかな。でもデータのみの販売なら尚更録音にもこだわりたいけどね。うちのドラム(兼エンジニア)は最終的にマイク1本でRecしたいって言ってたよ。笑 少し前から立てるマイクは58のみでやってたんだけど家整理してたら57が出てきたもんだからギターで使ったら恐ろしく57の良さが解ったと同時にマイクの有り難みを深く認識したよ笑
バンドはスタジオがある事やエンジニアが普通にいてる事に当たり前になってんだろうね。いざ自分たちだけでやると難解だらけ。だから対価って大事だと思うしね。


3LA: いま海外のレーベルみてると3,4曲くらいのEPみたいな作品をデータだけでリリースしたりとかもしていますね。実験的にやろうとすると、すぐにフィードバックを次の改善につなげていったほうがいいから、現物作品リリースにこだわるだけでなく、そういったスタイルもありだなと僕も思いますね。

Jyoji: 物欲が強い人からすれば物足りないだろうけどね。ポップスやロック等のメジャーどころはとっくにやってるでしょ?パンクやハードコアもそうするべきだって話ではなくて、あくまでも選択肢の1つとしてはアリだって事だね。歌詞が知りたい人はコンビニのネットプリントでよしくっつってね。業者に頼む、楽を選ぶって事は突き詰めればそう言う事だよ。
だって今やパンクスがメルカリだ何だでブートのパッチやシャツを買う時代でしょ?俺からすればそっちのが信じられない。笑
レコードでもCDでも売るなら買うならレコ屋で買ってもらいたい、とまぁこれは願望でしかないけど。大手のレコードショップはパンクレコードは置いてないから自然とボイコットするのは良しとしても仲間や知り合い、世話になってる人がやってるパンクショップなら残ってもらいたいからね。っつうかパンクのDIYから何を学んだんだ?と言いたい。笑


3LA: カルチャーを楽しめよってことですね。こういう文化的なやりとり自体が、お金のない人にとっては、その金を犠牲にしてまで得たいものじゃないのかも。世の中には隠された格差とか差別とかってすごくあると思う。個人の仕事、年収、地域人口の比率や層による恋愛格差までもありますよね。いろいろな問題を抱えてるのはわかるけど、大切なものまで手放して得たものは文化的な芸術ではなくて、ただの商品の消費だったりしますからね。それが大事かどうかを、それぞれ考えてほしいよ。「これはそうしろ!」ってことじゃなくてね。

Jyoji: 訳の解らん奴が自分が潤う為だけに作ったパッチをつけて喜んでる奴の気がしれないけどね俺は。自分で作るって言う選択肢もあれば我慢するって選択肢もあるじゃない? 還元じゃないけど良かれと思って無料で配布したデモが訳の解らん値段つけられて出品されたりね。ムカつくよほんと。そんな事されるならもう2度と無料配布はやめようと思ったし、無料でやるならそれこそバンドキャンプやYouTubeで試聴の方がよっぽど良い。訳の解らんクソ野郎を潤すぐらいなら俺はそっちを選ぶよ。まぁ経緯は置いといてもネットで無料試聴やって気に入ってくれてライブに来てくれたら嬉しいよ。って言う選択肢もあるよ、って事だね。俺の場合はね。笑

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KUGURIDOの最新音源『DEMO 2018』はこちら
TJxLA FEST 2018ではDAY1に出演します!チケットは下記からご予約ください。
3LA直販チケット:http://longlegslongarms.jp/music/products/detail.php?product_id=1207
e+:https://eplus.jp/ath/word/122334


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