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強いポストロックはいまアジアから生まれています。本当ですか?

2013年の結成以来、香港で活動しているインストポストロック、話梅鹿(Prune Deer)の2019年リリースEP、ホワイト盤。レーベルはフランス、MetzのSpecific Recordingsから限定200枚でのプレス。ポストロックが生まれて、それは日本の中で曲解されて別のサウンドスタイルとして形成されていったように思えるんだけど、その後2000年代以降のアジアで生まれてくるポストロックのサウンドは、欧米のスタイルよりもその日本で独自解釈されたサウンドに寄っているように思える。話梅鹿(Prune Deer)もそんなバンドの1つに思えるんだけど、演奏や音をバンドの出音そのままではなく、様々な工夫の上で雰囲気モノと成立させていて面白い。要はバンドサウンドであることを時として忘れるような心地よさがある。また、インストを自称しつつもゲストボーカルを迎えており、Haru Nemuriを迎えた#3「Return 返信」は激しく、Ashley Tsang、LK-072を迎える#5「By Air 空郵」はharuka nakamura的質感だったりしていて、まぁそれらは優しい音、浮遊感、そんな感じでチル的に捉えられがちなんだけど、ここ日本でポリティカルを骨抜きにされた奴らが奏でてる産業音楽と、香港でインディペンデント背負って演奏している奴らの音とは、もう意味が全然違うから。強いポストロックはいまアジアから生まれています。本当ですか?

tracklist:
1. Voice Mail 留言 #1 00:45
2. Moving 失速 04:23
3. Return 返信 (feat. Haru Nemuri) 03:43
4. 1988.8.9 02:56
5. By Air 空郵 (feat. Ashley Tsang and LK-072) 04:00
6. Voice Mail 留言 #2 01:38
7. Wreckage 殘骸 00:55