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資本主義社会が排出するゴミを音源ジャケットに使用し売上で木を植えていくTorsotreeから新作音源が届いています。しかも同時に3作品...、若者はこれくらい狂っていて良い。2021年に届けられた本作『LP2』は、Lathe Cut 12inch+CDRの仕様(2500円)とCDRだけの仕様(1000円)のものがあるので、ダイハードなTorsotreeファンの方はLather Cutのほうを買ってください。
Torsotreeのサウンドは当初メンバーの在籍していたPortia Fadingとの共通点は多々あったのだが、作品ごとに進化を重ね(セッションメンバーが異なるというのもあるが)一貫したテーマを感じさせながらもポストロックの系譜から、ジャムセッション的に変化し、トリップホップへ接近したかと思えば本作ではドローン/アンビエントな作風となっている。これは当初のバンドサウンドが徐々にフィジカル感を解体されていく過程での必然であったかもしれないという分析はありかもしれない。作品テーマ的にも2020年以降のコロナ禍の時代性を反映したかのように、おそらく全てを自分一人で完結させたサウンドはTorsotreeが表現する人々の孤独と、そして終わることないこの曖昧な現実感。
ところで、パンクハードコア界の不都合な真実としてレコード製造の過程で生まれているプラスチックゴミ、廃水問題はいま現在の(コロナがなければ)大きなトピックであったはずの環境汚染/気候変動の問題と直結している。そして、レコードの中で社会正義について声高に歌いながらもそのレコードが引き起こしている問題について明確な態度を示したアーティストはほとんどいない。Torsotreeのゴミジャケットはそんな矛盾点と皮肉にも通じている。

tracklist:
1. Atom 03:29
2. Flood 03:54
3. Leach 03:13
4. Orchids 02:43
5. Dust 03:45
6. Warehouse 03:31
7. Beach 04:09