レーベル特集 激情?エモ?メタルコア?Deathwish.Incが加速させるクロスオーバー

もはやConverge的文脈抜きにしても世界的なインディペンデントレーベルとしてその名を知らしめるDeathwish.Inc。
2010年以降もTouche Amore、Deafheaven、といったバンド達を育て上げ、よりメジャーなレーベルへと送り出した。かといってメジャー志向なわけではなく、今でもアンダーグラウンドなハードコアシーンをサポートし続けている。
Deathwishはこれまでもネオクラスト的なシーンや、ブラッケンドなシーンのバンドたちもシーン勃興期にサポートしている。それは今思うとConvergeというバンドが持つ"クロスオーバー"という性質そのものだった。例えばConvergeというバンドが純粋のハードコアファンだけでなく、メタルコア、普通のメタルリスナーまでもファンとして取り込んでいたように音楽性に特定ジャンルに収まりきらない豊かさがあった。Deathwishが契約するバンドたちも同種の音楽的な豊かさを持ち合わせており、過激によりコアな方向へと向かうより、ハードコアという音楽性の裾野を広げるような役割を果たしていると言える。Touche Amoreはメタルコアにも、激情ファンにも受け入れられるし、Deafheavenはポストロック、ブラックメタルファンも取り込んでいったように。
そういった視点でDeathwishリリースを改めて聞いていくと新しい発見があるかもしれない。



New Bermuda / Deafheaven (2LP)
New Bermuda / Deafheaven (2LP)
ポストブラック的激情ハードコア、という見方をしてたがどうやらそれ以上のものだったらしい。半分ネタのように語られる伝説の名古屋公演客20人、からのenvyとのツアー、そしてフジロックのホワイトステージへ。アンダーグラウンドシーンからメジャーへと這い上がっていった彼らのキャリアは輝かしいが、Deathwishというレーベルの先見性も凄い。1stから2ndで一気に世界的な評価を獲得し、バンドをメジャーフィールドに送り出した。ハードコア的文脈とメタル文脈を見事にクロスオーバーさせたのだ。
Fever Hunting / Modern Life Is War (LP:Bone)
Fever Hunting / Modern Life Is War (LP:Bone)
とは言いつつ、完全にビジネスライクなわけでもなく、しっかり温故知新を実践しているのもDeathwishの魅力だ。過去の名盤の再発も積極的に手がけ、復活したバンドや歴史を持っている現行バンドたちのサポートも怠らない。Modern Life Is Warの復活作も様々なカラービニールでプレス、リリースした。歴史を持つバンドを抱える=シーンの文脈そのものになる、である。Deathiwsh、恐るべし。
How The Gods Chill / Cold World (LP)
How The Gods Chill / Cold World (LP)
めちゃくちゃスタイリッシュに仕上がったハードコアとヒップホップのクロスオーバーを聞かせる本作ではQueensのMeyhem Lauren、BlacklistedのGeorge Hirsch、Kool G. Rap、Max Bといったメンツが参加しておりエンジニアはTitle Fight, Fireworks等を手がけた面々。USハードコアとRAP、これもクロスオーバーというキーワードが見えたリリースだった。
Live at BBC / Converge (7
Live at BBC / Converge (7")
Converge、という存在自体がジャンルを超越していくバンドだった。メタルコア、ヘヴィメタル、激情ハードコア、カオティックハードコア、エクストリームミュージックシーンのリスナーに広く聞かれた理由は楽曲の良さ、アートワークの秀逸さ、サウンドの妙、様々なマーケティングの結果かもしれないが、彼らをリスペクトするのはリスナーだけでなくミュージシャンも多い。正にDeathwish的クロスオーバーへのエネルギーの源。

Is Survived By / Touche Amore (CD)
Is Survived By / Touche Amore (CD)
Pump Up Volumeでの来日とLoma Prietaとのジャパンツアーを大好評のうちに終えたTouche Amoreの新作、2013年もっとも待望された作品でもあり既に各地で絶大な評価を得ている間違いなくバンドの最高傑作。都会的に洗練された激情ハードコア、それは同様のセンスで激情ハードコアとブラックメタルをモダンな方向に大きく進化させたDeafheavenと似ていて究極的にポップなものになっている。最高級のサウンドプロダクションと演奏力、そしてライブアクトで鍛え抜かれたソングライティングの能力。
You Are Beneath Me / End Of A Year (CD)
You Are Beneath Me / End Of A Year (CD)
膨大な量のシングルやスプリット音源、別プロジェクトで活動を続けるEnd Of A Year。彼らのようなスタイルのハードコアは世界的にみてもそれほどブレイクしたとは言えないが、FugaziやEmbrace、Rites Of Springらディスコード直系なポストハードコアとモダンハードコアのクロスオーバーなのだ。決して大成功していなくてもレーベルは彼らのようなバンドも継続的にサポートしている。


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