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Interview with Cory (Protestant, Halo of Flies owner)

USクラストProtestantを率いながらレーベルHalo Of Fliesを運営しているシーンの重要人物とも言えるCory氏にインタビューしてみました。Protestantはもちろん MasakariやAlpinist,Fall Of Efrafaらネオクラストからドュームメタル、ポストメタルなど更に活動の幅を広げている感じのグッドレーベル!
Protestantのインタビューにしようと思っていたけど、今回はバンドとしてではなくレーベルオーナーとしての一面に主にスポットを当てています。

Q.インタビューを受けてくださってありがとうございます。まずはレーベルの始まりについて教えてください。
A.2006年の秋だね。最初のリリースは2007年の2月だ。

Q.どういう感じで始まったのですか?
A.話は1990年にまで遡るんだけど、俺は当時ジンを発行していてそれから数年経ってからレコードのディストロを始めたんだ。最初の12年くらいはそんな感じだったんだけど、ツアーに出たりして自分のバンドとか他のバンドとかと自然とレコードのリリースの話をするようになってこれは自分がレーベルを始めるべきだと決心したんだよ。

Q.今までどれくらいのバンドをリリースしてきたのですか?
A.うーん、39バンドくらい。今年はもっと増えるはずだよ。

Q.特に印象的だったバンドは何ですか?
A.2007年の冬の夜のことだ。俺はFall Of EfrafaのLPを買ったんだけどその日の夜のうちに彼らに何かリリースできないかとメールを打ったんだ。あれはその後の素晴らしい出来事が始まる瞬間だった。でも実際には他のバンドとのときでも同じように興奮するけどね。


※Fall Of Efrafaは欧州のレーベルからリリースされていたが、Halo of FliesとのUSリリースを経て、現在のLight Bearerに至るまで信頼関係は続いている。

Q.バンドとの契約とかレーベルポリシーとかはあるんですか?
A.契約っていうもの自体はないんだ。俺はみんなに出来る限りのことをするとは伝えるけど、バンドをDIYパンク・ハードコアのやり方から外れたような扱いで縛り付けるようなことをしたくないんだ。

Q.僕はProtestantやMasakariのようなネオクラストと呼ばれるようなバンドが好きですが、今後はLight BearerやAmberといったポストメタルのバンドのリリースも積極的にしていくのでしょうか?
A.そうだね。俺は本当にいろんな音楽が好きなんだ。多分、普段聴いているバンドは自分がやっているバンドよりももっとポップでスローなバンドが多いよ。つまり今後はドュームやポストメタルのバンドもリリースするってことだよ。俺自身はいつもフェイバリットバンドはメロディックパンクとドュームメタルとハードロックだからね。

Q.アメリカにはたくさんのバンドがいますよね。個人的にはあなたのレーベルは他のレーベルと違ってアメリカよりもヨーロッパ的な匂いを感じます。あなた自身、他のレーベルとの違いはどういったところから生まれていると思いますか?
A.そのとおり。アメリカには本当にたくさんのバンドがいて、あらゆるところに多過ぎるくらいいるんだ。俺は気に入ったバンドを見つけたら、自分の地元にいたときもあるし1000マイルも離れていたっていうケースもあった。まぁリリースしたいと思えば、バンドが何処にいようが関係ないよ。

Q.時々小規模なテープリリースを行っているのは何故ですか?
A.バンドによっては7インチやLPのリリースを必要としていないやつらもいて、でも今後のリリースに繋げるために何かしてあげたいからだよ。Northlessは彼らのエクストラトラックをリリースしたいと思っていたし、Not On Tourは俺が大好きなメロディックパンクだしSnigmordはデモテープだね。いろいろなケースがあるよ。

Q.日本では音楽業界は危機的状況で、多くのショップやレーベルが倒産したりしています。アメリカの状況はどうでしょう?
A.たぶん同じ状況だと思うよ。毎年アナログレコードのセールスは増加していると言われているけど、それはメジャーなストアが在庫を再び増やし始めたからだ。レコードストアの経営は相変わらず厳しい状況で、悲しいがそれは今後もずっと変わらないだろう。おそらく日本でもそうだと思うが、若い奴らはどんどんせっかちになっていてダウンロードで音楽を聴くようになる。でも未だに多くの人がレコード買うという行為を愛しているんだ。俺が思うに、もはやレコードは金を稼ぐものではなく、趣味だったりそれを好きだからしているというようなものになっていくだろう。

Q.レコードレーベルを運営していく上で最も重要なことはどんなことだと思いますか?
A.まず十分な時間が必要だ。そして熱意と仕事への情熱、もちろん金も必要だ。そしてそれが趣味なのか、"パンク"なのかってことでクソみたいな仕事を君はするのかってことだ。忘れちゃいけないのは自分が人々にレコードを聴いて、買ってもらいたいと思うなら自分がそう接して欲しいように、客やバンドと接していくことだ。俺は出来るだけ速く、そしてフェアであることを努めている。これは休み無しの仕事だからね。

Q.DIYのレーベルやバンドを助けていくにはどんなことが必要だと思いますか?
A.彼らをダイレクトにサポートしていくなら、彼らにメールを送ったりレコードを買ったり、ライブに行きグッズを買うことだ。彼らは俺たちのようにバンドが作り出す音楽を楽しんでくれる人たちがサポートしてくれている限りは存在することができる。君や、サポーターたちによって。

Q.あなたにとってパンクとはなんでしょう?
A.パンクは社会のいろいろな慣習の外にあるもので、見たいとおもったものをいつでも得られるようなものではない。ビジネスパートナーというよりは友達と一緒に仕事をしたり、誰も考えもしなかった素晴らしい作品が偶然に生まれたりもする。現代の社会では面白いことを楽しんだり、しっかり発展していくための時間というのは少ししかないし、俺たちをいつも悩ませ続ける。だけど俺は自分の好きなことやりながら、生き抜いていこうと思っているんだ。



Q.あなたのバンドProtestantについても教えてください。
A.Protestantは俺の前のバンドが解散した後、2004年に始まったバンドだ。2005年に最初のデモをリリースして、これまでに2枚の7インチ、3枚のスプリット7インチ、6インチ、ライブCDR、10"、3枚のLPそしてそのテープ版を2本リリースしている。CDも2枚、今年もまたレコーディングをしていく予定がある。ライブはもう数え切れないほどしているな。西海岸ツアーも2回したし東海岸は3回行ってカナダでも3回ライブした。ヨーロッパツアーもしているよ。俺たちが他とは違うのは、一緒にプレイしているバンドたちよりも年齢が上だし、結婚もして仕事を持って優先しなくちゃいけない普段の生活っていうものもあっていろんなことに気を使ってバンドをやっているんだ。

Q.あなたのフェイバリットアルバムを教えてください。また、あなたのサウンドやイデオロギーに影響を及ぼしたのはどんなバンドがいますか?
A.フェイバリットのレコードはDef Leppard - High N Dry;
Paradise Lost - Gothic;
Descendents - Liveage;
Black Flag -Damaged;
Conflict - The Ungovernable Force;
Reason To Believe - When Reason Sleeps, Demons Dance;
My Dying Bride - The Angel And The Dark River;
Anathema - Alternative 4;
Slayer - Reign In Blood
だね。影響という面ではわからないな。俺はほんとにポリティカルなパンクバンドが好きで、昔聴いたレコードは自分の世界観の形成に影響を及ぼしているとは思う。メタルのレコードは自分をハッピーにしてくれるし、もっと自分をロックしようとか、音楽を愛していこうという気持ちにさせてくれる。30年前に初めてLPを買ったときの気持ちを今でも忘れずにいるのさ。

Q.レーベルの今後の予定について教えてください。
A.2013年の春以降の予定は以下の通りだ。
MARCH 2013 - MOMENTUM herbivore LP
MARCH 2013 - MULTIPLE TRUTHS no one wins LP
MARCH 2013 - CENTURIES broken hymns LP
APRIL 2013 - LIGHT BEARER silver tongue DLP
MAY 2013 - AMBER tba LP
MAY 2013 - HEARTLESS certain death 7"
AUGUST 2013 - NORTHLESS tba DLP
LE KRAKEN, JUNGBLUTH, PROTESTANTとか他にもいろいろリリースされると思うよ。

Q.ありがとうございます。あなたの次のアクションを楽しみにしています。最後に日本のリスナー達にメッセージをお願いします!
A.ありがとう!俺は日本には行ったことはないけど、行きたいとは思ってる。なぜなら日本から来たパンクス達は皆最高なやつらばかりだし、狂ってるからね。パンクとDIYの気持ちを忘れないでくれ!

■Halo Of Fliesのリリース作品はこちら


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