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Interview with Kemishima(Sans Visage)

国内激情界のホープ、Sans Visage
都内を中心に活動しており、2015年にはBirds In Rowのジャパンツアーに参加し、2016年3月には来日するCareless Japan Tourには全日程帯同するなど今年に入りより一層精力的に活動していきそうな予感満載で、その充ち溢れるエネルギーは音のほうにも表れている。世代は違えども2000年以降の欧州激情感のある透明感と哀愁を漂わせながらも力強い演奏を聴かせ、Bandcampで公開されているデモ音源も音質もクオリティが高く今後の展開が楽しみなバンドのひとつである。
今回はバンドのメンバーであるケミシマ氏に吉祥寺WARPで邂逅を果たし、僕個人としても非常に興味があったのでインタビューしてみました!
(激音夜話収録。iphone.携帯の方はこちらからどうぞ)
写真 2015-11-09 21 47 46

Interview with Kemishima(Sans Visage)



ケミシマ:
初めまして。東京で活動するsans visageというバンドでギターボーカルを担当している上山と申します。通称ケミシマです。
sans visageも僕のことも知らない方が多いと思いますが、今回はよろしくお願い致します。
Q:
ケミシマさんって今おいくつなんですか?

ケミシマ:
現在21歳で、今年の8月で22歳になります。

Q:
Sansの音源をbandcampで聴いたのですが相当欧州激情してたのには驚きました。
むしろ今の欧州激情系よりも00年代感のある音だと感じましたが、
こういった音楽にハマったきっかけを教えてください。

ケミシマ:
ありがとうございます。欧州激情大好きなので嬉しいです。
きっかけとしてはネットの存在が大きいです。
経緯は少し長くなってしまいそうなのですが、遡るとまず2009年にマスロックバンドのnuitoにハマっていた時期があったのですが、当時ニコニコ動画で「nuito」と検索してヒットした動画で一緒にまとめられていて知った静岡のstereo typeがとても気になり、Myspaceをチェックした際にそのフレンド一覧を辿ったことが1番最初のきっかけだったのではないかなと思います。



そこで見つけたバンドのフレンド一覧を更に辿り…というのを繰り返していくうちに激情の色々なバンドに出会ったと思うのですが、その中でも特にSuis La Luneには大きな衝撃を受けました。
その流れで、ディスクユニオンや、Myspaceで出会ったバンドについてネットで調べていくうちに知ったディストロや個人レコードショップのHPでレビューを見ては音源を買う、ということをしていたら気付いた激情にどっぷりハマっていました。
それこそ3LAさんでは色々な音源を買ったり、入手困難なものを無理言ってリクエストしてSuis La LuneやSnörasなど入荷して頂いたりと大変お世話になりました。
他に激情にどっぷりハマるきっかけとして北海道のsunday worst enemy distroさんやTokyo Jupiter Recordsさんの存在も自分の中で大きいです。
エモにハマるキッカケはまたちょっと違うのですが、更に長くなりそうなので一旦ここで止めますね。

Q:
いや、むしろエモにはまったキッカケ聞きたいですね!
Nuitoにハマったのが2009年頃っていったらケミシマさん15、16歳くらいということですよね?それくらいのキッズがどうやってエモに辿り着くのかすごく興味があります。

ケミシマ:
バンド音楽にハマったきっかけや中3頃までの遍歴みたいなものは一旦端折りますが、エモにハマったきっかけは先程書いたようなmyspaceやディストロの流れももちろん絡んでくるのですが、残響レコードのバンドの影響が大きいのではないかなと思います。僕と近い年代の人ではその流れの人は結構いるような気がしますし、ベースの樋口と繋がったのもお互い残響のバンドが好きだったからだったような気がします。 中学3年の時にWOWOWでやっていたcinema staffのロッキンオンジャパンのライブ映像を見て活動を追うようになり、どんな音楽に影響を受けて作っているのか気になり、Twitterやブログで発信している情報を追う内にstiffslackの存在や90’s emoという概念を知って、後はもうネットでディグってはユニオンやディストロやレコードショップで音源を買ったりレビューを読んだりというような流れを繰り返していました。簡潔に言うとこんな感じです。

Q:
メンバーみんな激情好きなんですか?

ケミシマ:
2人とも激情は好きですね。
ベースの樋口は高校の頃から繋がってたのてざっくりと知っていますが、高校の頃から激情好きだったと思います。
彼曰く「激情好きです。高1か高2の時に聴いたenvyのcompiled fragmentsが最初だったと思います。その後kularaやゼアイズなどを知りました。海外の激情を意識して聴き始めたのは上山にオススメしてもらったりしたのがきっかけで多分大学に入ってからです。」とのことです。
ドラムの中川は、特に好きなのはポップパンクやメタル、叙情派ハードコアで、それらを聴いて育ったと言っています。僕が彼と出会った頃は既に国内の激情のバンドは好きで聴いていたと思うのですが、一緒にバンドを始めてからメンバー同士で色々レコメンしていくうちにより激情好きになっていった感じです。


Q:
Sans visageとはどういう意味ですか?バンド名の由来も教えてください。

ケミシマ:
sans visage はフランス語で“顔なし”という意味で、フランス激情のDaitro / Sed Non SatiataのスプリットのSed Non Satiataの曲「Les Hommes Sans Visage」に由来しています。
バンド名を考えている時期に、好きな激情のバンド名がSから始まることが多いなあとふと思い自分もそうしようと考えて、字面もいい感じだったのでこれにしました。特に深い意味を込めて付けたわけではないです。



Q:
どうやってメンバーを集めましたか?

ケミシマ:
2人ともネットで知り合いました。
ベースの樋口とは僕が中3で彼が高1の時に当時流行っていたmixiで知り合い、彼が出演するイベントに遊びに行ったりライブで会った際に、いつかバンドやろうと話していました。まだお互い激情にどっぷりハマる前でした。
ドラムの中川は、まず彼の存在を知った話からすると、僕が中高生の頃よくチェックしていたSTREET FIGHTERSという高校生のバンドにスポットを当てるテレ朝の番組に、彼が2014年までやっていたクレイマン・クレイマンというバンドで出ていた回があったのですが、良いバンドだなあと感じたのとレコーディング特集で内容が興味深かったため、その回をとても覚えていて一方的に存在を知っていました。2010年頃だったかと思います。
それから日が経ち2012年の夏頃に、たまたま見ていた下北沢のライブハウスのHPの「出演者に聞いたこの夏の一枚!」というページで彼がPenfoldを挙げているのを見て一目置く存在になり、それから数ヶ月後、TwitterのTLにsoraの解散ツアーライブに行った彼の感想ツイートがRTで流れてきて、ふとプロフィールを見てみたら「ドラムのお誘い待ってます」の文字とメールアドレスが書いてあったので思わず即座にメールして誘い、今に至ります。

Q:
すごい激アツなストーリーですね!Penfoldがキッカケで、soraで繋がると…。ケミシマさんの行動力に感動するのですが、とするとSansの結成は2012年ということになるのでしょうか?
中学生の頃から既にライブハウスに出入りしている人って周りでは多かったのですか?どんな学生時代だったのかが気になります。

ケミシマ:
「気軽に誘ってくれ」とプロフィールに書いてあったので抵抗なく声をかけることが出来ました、彼のフットワークの軽さには今もなお脱帽しています。笑 (lawrence, ヘンレの罠, プラグラムハッチ, イロメガネ, Local Blue Sheeps, クレイマン・クレイマン,The Chimney Sweeperなどで叩いている・いました)
メンバーが確定したのは2012年の冬頃でしたが、当時のベースと僕が大学受験を控えていたため、初めて顔を合わせたのが2013年の4月なので結成はそのあたりと捉えています。結成当初のベースは昔、現在のものとは違う激情botをやっていてblue friendの初ライブで初めて話してバンドやろうということになりました。
中高の頃は学校の同級生など身近なところにはあまりライブハウスに行くという人はいなかったので、MixiなどのSNSでの繋がりがきっかけでライブハウスに行く楽しさを覚えました。
学生時代の話は、中高一貫の男子校に通っていたのですが中学時代はあまりバンドをやる人はいなく、大体中学3年の夏終わり頃からバンドをやってみようかという人が出てくる感じでした。中1の時にバンドやりたい気持ちもありましたが、中学時代は3年間サッカーに明け暮れていました。
中3の夏の大会が終わり、サッカー部の芋仲間で組んだバンドで、確か高校1年の途中から曲を作ってみたりし始めました。ドラムでやっていたバンドで高校生のバンドコンテストみたいなものに応募してみたり、ほぼメンバー同じでしたがギターボーカルでやっていたバンドでは激情を意識した曲を作ったりしましたが、ライブは学園祭と1度だけ企画したスタジオライブのみで、あまり外に向けて活動していこうという感じではありませんでした。
大体そんな感じでまともなバンド活動はしていませんでしたが、ドラムを担当していたバンドでは高校卒業後にTapestryというシンガポールのemo/indie バンドなどと4wayスプリットカセットをリリースさせてもらったりしました。Bandcampでたまたま見つけたTapestryが良くて、彼らのFacebookアカウントにいいねを押したことがきっかけで突然メンバーからスプリットのお誘いメッセージが来て、こんなことあるのかとビックリしました。ネットって凄いんだなと。。Tapestryにはいつか恩返しがしたいなと思っています。



Q:
曲を作っているのは誰ですか?

ケミシマ:
曲を作るのは今のところ僕が主体となって作っています。
以前は家でドラムとギター入りのデモを作ってメンバーに送り、構成をある程度把握してもらった状態でスタジオで手を加えていくというやり方をよく取っていましたが、最近は僕が家で作ったフレーズ(ワンフレーズのみ、1曲丸々の時もあり)をスタジオに持っていって、抽象的なイメージを伝えながら他の楽器を乗せてもらって色々試し、大体1回のスタジオでは完成しないので携帯で録音して家に持ち帰って改めて考えるやり方が多いです。

Q:
Bandcampで音源を公開していますが、いままで繋がらなかった人からのリアクションなどはありますか?

ケミシマ:
SNSでしたBandcampの宣伝を拡散してもらったことがきっかけで曲を聴いてもらい、それまで一方的に知っていたけど繋がりはなかったバンドや知らなかったバンド、ディストロからのお誘いやレビューサイトへの掲載などして頂いたことにはネットの力って凄いなと思いました。 たまにTwitterで海外の方から感想リプライを頂くことがあったりもします。

Q:
ネットで広まったとしても、良いと思われなければ反応もないと思うんですよね。僕も実際に初めて聴いてみて外国のバンドみたいだなと思いましたし。歌詞などはどういった内容のことを歌っているんでしょうか?またサウンドの傾向もかなり”欧州”って感じで固まっているような印象を持ったのですが、バンドとしての方向性などは明確に決めて活動しているのでしょうか?

ケミシマ:
今までに作ったほとんどの曲は、自分が生活の中で感じたことを割とそのまま歌詞にしています。内容としては過去のネガティブな出来事や、情けない自分のことについてが多いです。しかしひたすら後ろ向きというわけではなく、前を向こうという意思も込めて書いています。
欧州激情に多大な影響を受けていることは間違いないのですが、現状楽曲の方向性は明確には固めず、自分たちの中から出てきたものを形にしているという感じです。結成してもうすぐ4年目に入りますが、今も方向性を模索している途中なのかもしれません。
音楽性に芯や軸がないのかなと負い目に感じることもありますが、前向きに捉えるようにしています。なので今後自分達が作る曲がどのような感じになるのか自分達も楽しみです。

写真 2015-09-28 12 11 41

Q:
僕からすると羨ましいくらいの先輩とも共演したりしていますが、海外勢と共演したりする中で発見することなどはありますか?

ケミシマ:
今まで共演させてもらった海外のバンドは単純にみんな演奏が上手だったように感じます、特にドラムの音圧が凄いです。

Q:
Carelessのジャパンツアーについても教えてください。これはどういったキッカケで実現することになったのでしょうか?

ケミシマ:
CarelessドラムのGabrielというメンバーがサポートで叩いているスウェーデンのNo Omegaが昨年の6月にcosmicnote招聘で来日し、千葉のFriendshipとツアーを回ったのですが、その中の1公演を企画させて頂いて共演し、またそのツアーファイナルでGabrielと僕と元blue friendのしょうさん3人がBeau NavireのTシャツを着ていたことやGabrielが僕と同い年であることなどから仲良くなり、以降Facebookなどでも交流があったのですが、そんな中9月にcosmicnoteの宇宙さんからCarelessが日本に来たがってるというお話を頂き、やろうということになりました。全公演帯同です、こちらのURLで全公演の詳細などまとめて見ることが出来ますのでチェックよろしくお願いします!



http://sansvisageband.tumblr.com/careless-sansvisage-japantour2016
本ツアーから発売するスプリットの試聴もこちらのページで出来ます。

Q:
「自分を構成する9枚」みたいなものが流行った直後でタイミングが悪いんだけど、自分の志向する音楽性について特に影響を受けたアルバム5枚を教えてください。

ケミシマ:
こういうの自分でもよくわからなくなってしまうので難しいのですが、パッと思いついたアルバムを挙げると、
・Heir / Suis La Lune
・Heart of Weakness / Snöras
・A Short History Of Decay / Carrion Spring
・Laissez Vivre Les Souelettes / Daitro
・Life/Less / Loma Prieta
(それと、アルバムではないのですが)後期Document not foundのライブ
が思い浮かびました。

Q:
最後にケミシマさんって本名じゃないですよね。なぜ「ケミシマ」なんですか?

ケミシマ:
本名はカミヤマと申します。由来は、中学の頃からのあだ名の「ケミ」と人名の「ミシマ」をくっつけてこうなりました。
cinema staffのライブに行った中3の頃、友人に「メガネしてないと三島さん(cinema staffベース)に似てる」と言われたことで舞い上がり、丁度その頃Twitterを始めるタイミングだったので勢いで「ケミシマ」にしたら後戻りできなくなり今に至ります。
実際はそんなに似ていないので何だか申し訳ないです。

写真 2016-02-10 17 21 19

Sans Visage :
http://sansvisageband.tumblr.com/
http://sansvisage.bandcamp.com/
https://twitter.com/sansvisage_band
https://www.facebook.com/sansvisagetokyo/

3LA販売サイト :
Careless + Det ar darfor vi bygger stader + sans visage (3way Split CD)
Demo#2 / sans visage (CDR)

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