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Interview with Jyoji (sekien)

日本姫路から『ジャパニーズ・ネオクラスト』を掲げ、関東までも積極的なライブ攻勢をかけているsekien、 3LAでは以前よりVictims、デモ音源を取り扱って来ましたがUKのレーベルImminent Destruction Recordsより デビュー音源が遂にリリース!というわけで、このタイミングでインタビューをさせて頂きました。

sekien interview========
ひとまずデビュー音源リリースおめでとうございます。
以前からsekienとは音源を取り扱ったりと交流はありましたが今回のインタビューはsekienをまだ知らない人、これから知る人に向けた内容にしたいと思っていますので既に僕もわかっている内容もありますがあえて質問させていただきます。
よろしくお願いします。


Q.sekienの結成はいつになりますか?

A.結成自体は2010年です。メンバーは違いますが今と同じ3ピース編成で。

Q.初期からメンバー変更があったと聞いていましたが、現在のメンバーが揃ったのはいつごろですか?
また、どのような経緯でメンバーが集まったのでしょうか?

A.去年の2013年3月ぐらいで、今のメンバーの初ライブはその一ヶ月後の4月です。
前のメンバーが抜けた時にベースボーカルである僕はその時点でもうバンドは辞めようと思っていましたが、後輩の現ギタリストであるトシユキに背中を押されてと言った感じです(笑)
ドラムのリュウジはハードコアバンドをやりたかったらしくて、Twitterでトシユキと知り合ったみたいです。

Q.sekienの以前はメンバーそれぞれが別々で活動していたということでしょうか?

A.僕はsekienの前身バンド、R.E.SKUNXと言うストリートハードコアパンクの4人編成で今でもやってる曲でアレンジし直した六六六はこの頃からやってました(その頃は今と違って英語詞で歌っていました)
歌詞は今もそこまで変わっていないですが反宗教ソングが主でした。
その前はライブ本数こそ年間100本前後はやっていましたが、その事はご勘弁を(笑)
ギターのトシユキはGAMViTと言うハードコアパンクでギター、その前の高校生の時はB.O.Dと言うパンクバンドでボーカルギターでした。
ドラムのリュウジはコピーバンドのみでオリジナルはsekienからですね。
因みに昭和生まれは僕だけです(笑)

Q.ありがとうございます僕も昭和なんで大丈夫です(笑)
sekienの活動について掘り下げていきたいと思います。
今年になってsekienが何度か東京でライブ演奏しているのを僕は観に行っていて。
東京でも中々似ているタイプのバンドも少ないですし、ストリートのクラストハードコアを直進していく原田さんのベースと想像以上にメロディに重きを置いていたトシユキさんのギターとそして完全にエモバイオレンスのエッセンスを醸し出している沼田さんのドラム、それぞれの持ち味を織り交ぜたジャパニーズネオクラストと呼ぶに相応しいオリジナリティを持ったサウンドであるライブを観て確信しました。
3LAで最初に扱ったsekienの音源はVictimsとのスプリットでしたが現在の編成になる以前の音源ということで、今のsekienが目指しているサウンドとは少し雰囲気が異なる違うものだったと感じています。
元々目指していたのは今現在演奏されているスタイルだったのでしょうか?

A. 僕自身は元々ハードコアやるならってのがあって、入りこそUK 80s HARDCORE PUNK,VARUKERSなのですが、あのスプリットを出した時には既にTRAGEDYの鬼気迫りつつもオクターブ、和音溢れたレイジングハードコアをやりたかったのですが、正直当時のメンバーの引き出しの無さが楽曲に出ていました。なのでその時は自分が尤ものめり込んだJAPANESE HARDCOREを全面的に出そうと、その中で当時のメンバーでも出来る事プラスの事をやろうともがいていましたね。

Q. 今の様なサウンドを目指すにあたってはじめから"ネオクラスト"というサウンドを意識していた?

A. ネオクラストを意識したのはHis hero is goneを知ってからですね。
なので今のメンバーになってからネオクラストを完全に意識しています。

Q. なるほど。
元のメンバーが抜けて現在のメンバーで改めてバンドをスタートさせるということになったわけですが、例えば「TragedyやHis Hero Is Goneのサウンド目指す!」というような共通理解は既に出来上がっていたのでしょうか?

A. 今のメンバーが初めて集まった時、まだメンバーになるとは決まってなかったのですが、面白いバンドいるよって感じでHis hero is goneは聴かせました。あとは確かHHIGに憧れたであろうThe Collapse等も聴かせました。From ashes rise,VICTIMS,PACK,Disfearとかも。それからPISSCHRIST,日本ではDisclose,FRAMTID,空爆D-BEATもいっぱい押し付けて(笑)
その中からで言えばやっぱりHHIGが最も合ってたって事が大きいと思います。
こんな感じでやろうと作曲前にHHIGを聴くとみんな黙ります(笑)

Q. メンバー音楽、レコードを貪欲にディグしている様子は伝わって来ますからね。
今回の音源では、デモで見せた新しいsekienのサウンドを更に押し進めたものには違いありませんが、ライブで観るsekienには更に多くのものを感じています。
現在もレコーディングを進めているようですが、今後もsekienの別の面が聴けることを期待しても良いでしょうか?

A. コレは本当に期待して頂きたいです。
ようやく自分たちのサウンドが明確になりつつあります。
次のリリースはジャパニーズ・ハードコアパンクからスパニッシュ・ネオクラストへの回答だと思っています。
そしてこれからはスパニッシュ・ネオクラストに影響を受けたであろうヨーロッパのバンドを軸に消化し、アジアのネオクラストとは何たるかを表現していきたいです。
(勿論これからも変わらずUSスタイルも存分に出していきますが笑)
僕自身東南アジアのTRAGEDYから派生したバンドに目を見張るものがあると思っています。
そこからスパニッシュ・ネオクラストに目を向けたバンド、僕たちと同じかなと。
そして東南アジアのパンクバンドはジャパニーズハードコアパンクバンドを深くリスペクトしていると。
あと、日本で最近共演してるバンドにも影響を受けているのでまた違ったアプローチをしていくもしれません。
例えば僕が地元姫路以外の比較的若い世代でリストペクトしているバンドを挙げればDIEAUDE,BLOODBALL,反好旗,BRAVEOUT,マッディシャロー,seek,NoLA、それから昔からですが大阪、広島のジャパニーズハードコア、クラスト、新潟ハードコア、津山パンク、名古屋、岡崎、三重も メンバーも当然他に影響を受けておりますのでそれを上手く消化して出していこうと強く思っています。
とか言って僕らの作曲スタイルはセッションからが主やったりしますが(笑)

Q.日本独自のネオクラストを目指す、ということですよね!
僕も3LAとして"ネオクラスト"というシーンを推しているわけですが、日本からネオクラストと自ら名乗るバンドが新しく出て来たことはとても嬉しく思っています。
一方で、やはり欧米の真似ではなく独自のものを展開しないとインパクトが無いなと思っていて。
sekienはHHIGに影響を受けつつも日本独自のスタイルを目指す、というのは当初から浮かんでいた構想だったのでしょうか?


A. 単純に共演者の主が日本のバンドですので、そこから影響をうけて放つと言うのが土台にあって、勿論最初から狙ってはいましたが、ごく自然な形で成り立っていると思います。
若い頃から聴いてきた日本のフォークソングの暗い雰囲気も意識しています。
今回の我が意の夜明けepに収録した踉蹌や六六六での歌詞の無いシンガロングパートのライライライ等、実は長渕剛とASTA KASKへの敬愛ですね(笑)
まぁ長渕剛より泉谷しげるのが好きですが(笑)
歌の乗せ方もハードコアよりフォークソングから影響されてますね。
字余りみたいな(笑)
アメリカやスペイン、ドイツ、ギリシャ等のネオクラストには大いに影響を受けてますが、ただの物真似なら勝てる気がしません(笑)
あとやっぱりジャパニーズハードコアが最高なので特有の異質な怪しさ、危うさはこれからも出していくと思います。

Q.姫路での活動についても聞かせてください。
このあたりは自分では想像がついていないのですが、以前姫路という地元シーンを次の世代に良い形でバトンタッチしていきたいということを話しておられました。
地元である姫路にはどのようなハードコアシーンがあるのでしょうか? 

A.姫路のハードコアは20年?ぐらいかな、兎に角長いですね。
復活したMerry go roundの他解散はしましたがDisturbと言うバンドのメンバーであるナガイさんはTwisted Punchers、今では暴徒と言うジャパコアもやっていますね。
それからMEANING OF LIFEも長いし、最近復活したDEATH RATTLE,そのメンバーであったISOSLATE、そのボーカルの有刺鉄線、今は休止していますがコドクノドク、怖も頭脳警察で一時期活動してたヒロシさん(裸のラリーズ、ニプリッツ等)
若手のハードコアは正直ほとんどいませんね・・・。
ライブハウスは僕らがメインでやらせて頂いてるfab-space、あとbetaと言うのがあるのですが僕が10代の時に警察沙汰の事を起こしてしまって出禁になってから、あまり解らないので何とも言えないですね・・・。
レコ屋はテイストレコードと言う所があって、地元ではそこでパンクレコードを買い漁ったから今はベタな感じのしか残ってないと思います(笑)
企画を打っているバンドは少ないですね。今年fab-spaceで企画を打っているのはsekienだけだと聞きましたし、先輩バンドもbetaで企画は打っていますが正直少ないです。
バンドの数も少ないかな~・・・
リハーサルで満足してるバンドが多いのかもしれません。僕なんかはバンドっつったらライブやろってな人間なので組んだ時点でライブ決めて残りのメンバー決めるなり急いで曲作ってやるタイプですが(笑)
やりたいと思えば半年ぐらい先までスケジュール決めりゃいいのにって思いますけど姫路のリスナーは凄く正直です(笑)
良い!って思えば知らないバンドでも暴れるし、真剣に聴くし、逆で言えば1コーラスぐらいでも外に出ますね(笑)
良くも悪くもですかね。

Q.個人的にめちゃくちゃ気になっている"超姫路"とは一体何なんでしょうか?

A.フェスですね!
今年、或いは来年、或いはこれからも、地元のシーンの為のものですね。フェスの名前のきっかけは僕がTwitterで告知する時に超姫路と記述した事ですね(笑)
フェス名を決める時に超姫路と言うワードを言ってそれがTwitterで盛り上がればそうしようと(笑)
地元の大人バンドは超姫路にめちゃくちゃ自分なりに想っていますね。当然アンチもあるでしょう(笑)
まぁ、僕自体はやらなければ解らない、語れないと思うタイプなので、今年やって、それからですね。姫路市をも動かしているのでやるしかないですけどね。

Q.sekienが地元のシーンを活性化させたいという思いはどこからくるものなのでしょうか?
きっかけとなる出来事などがあれば教えてください。

A.地元で企画をやる時は正直メンバーの前に自分の想いが強いですね。ゲストに対しては地元のシーンを見てくれと。地元の人に対しては俺たちがリストペクトしてるバンドを見てくれと。なので出来るだけ毎回違うバンドを呼ぶ事を意識しています。僕自身飽き性なので(笑)
まぁそれはメンバーも同じかな(笑)
きっかけを言えば、無いからです。無いなら作ろう、それだけですね。このままじゃアカンと。ローカルならではかもしれませんが恩を受けた分は少しでも還元したいと思っていますし、ハードコアパンクを好きになってくれる人を1人でもいいから増やしたいし、僕たちを見てやりたいと思ってくれたらと切に願っています。それから海外のバンドが来日する時に姫路をスルーされるとムカつきますね(笑)

Q.積極的なツアーをしていますが、やはり地元だけでなく東京などへ遠征することも大事にしているように感じます。
sekienにとって遠征はどのような意味があるものなのでしょうか?

A.僕たち自身実は全く意識していません。
やり始めたばかりなので呼ばれた事が嬉しいので(笑)
呼ばれたらお願いします!ってなもので(笑)
まぁ僕はバンドをやり始めた当時からライブ馬鹿なので呼ばれたらお願いします体制です。
兎に角ライブが好きです。

Q.今後のリリース予定などについて教えて頂ければと思います。
CDでリリースした内容の7インチがリリースされますが、他にもリリースする音源はありますか?

A.あります!
まだ言って良いのか解らない上、メンバーに酔っぱらった勢いで発信するなと止められているので、ごめんなさい、数枚あるとだけ(笑)
次の音源に関してですが、ビートに注意して聴いて頂きたい!これからそのビートが軸となっていくと思います。敢えて言うならS-BEATです(←!!!)

Q.アルバムの予定はありますか!?

A.Yes I Do!!!
メンバーもそれをめちゃくちゃ楽しみにしています。きっと色んな意味で全てのこれからの為になるでしょう!と思って僕たちはそう動きますし、時代の流れの一部を作れるのかもしれないと思っています。特にネオクラストはまだまだ日本では根付いていないので、ジャパニーズネオクラストを掲げてるバンドは僕たちだけだとも思っています。出したい音も、もっとやりたい事があるし、新しい事とは何たるかを表現したいので、その為にもリリースがあると想っていますのでライブ同様猛進あるのみでございます。

Q.最後に、sekienをこれから知る事になるリスナー達にメッセージを!

A.僕たちの音を聴いてネオクラストって何?と思って頂ければと思っています。クラストが母体にあり、そのネオ所謂進化、自由とは何たるかを伝えたいです。敢えて言うならクラスト、パンクは不自由ですが、ネオクラストは自由だと思っています。

Q.「ネオクラストは自由」ですか!
ネオクラストと呼ばれる音楽に"自由"を感じるのはどういうところなのでしょうか?
これまでにパンクというスタイルには不自由さを感じていた?

A.パンクと言うスタイルにはかなり前から不自由さと疑問を抱いていました。パンクは自由だと吐いて捨てるぐらい言われてきて、なのにパンクはこうであるべきだとかはナンセンスですね。言いっこなしと言うか、ハナっから狭いのに更に狭めてどうすんの?って話で。まぁ僕も堅いモノは抱いてますが(笑) それでも窮屈さは感じています。ネオクラストに関しては土台はあっても、壁や天井が無いと思ってるので、どこへでも行けると言うか、どこまでも行けると言うか、兎に角動き易いですね。実際僕たちはイベントやブッキングをほとんど選んでいないので、様々なジャンルのバンドと共演出来て凄く刺激になってますし、挑戦と言う意味でもネオクラストは自由だと思ってます。なので、僕たちはあくまでもクラストをジャパニーズハードコアで進化させたJapanese neocrustですね。

Q.ここ最近のライブでの感触はどうでしょうか?
東京でのいくつかのライブでも確実に爪痕を残しているのを感じさせます。それもクラストももちろんあるけれどlangやNovembre Records企画など、ある意味別ジャンルとも言えるライブでも見事に盛り上げてますよね。

A.たぶんみんな餓えてるんでしょうね(笑)
現状に飽き飽きとしてるかもしれない。爪痕を残す事に関しては、ライブではほとんどそれしか考えてないですね。出来る限り無欲の方がやり易いと言うか、存在を刻めると思ってます。あと東京は異色のバンドが多過ぎるので意地でも必死にならんと印象を残せる自信がありません(笑)
まぁ、どれもこれもステージ以外で思い付く事なので、実際のステージ上ではやっぱり何も考えてません(笑)
やったる!って事くらいしか(笑)


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