Interview with Takano (from SITHTER)
Q.まずは2ndアルバムのリリースおめでとうございます。さっそく3LA初回入荷分が売り切れて、いま再入荷手配しているところです。周囲の反応は新しいリアクションありますか?
Takano(以下A.).ありがとうございます。
Amazonでも発売初日に売り切れなど、嬉しい限りです。購入してくれた方々に厚く御礼申し上げます。
国内の反応はあまり無いのですが、海外からの反応がけっこうありますね。
全く知らないブラジルのバンドからも連絡があったり、スプリットの話しなんかも出ています。
Q.海外受けしているんですね。CVLT Nationにも取り上げられていました。海外はデータ販売ですか?
A.梵天レコードがバンドキャンプでデータとCDと両方販売してますね。
CDとTシャツとかグッズとのセット販売もしてるんですがそれもけっこう向こうには売れてるみたいです。
Amazon USでもCD販売してますね。
レビューやインタビューも海外のは結構ありましたが日本のはこれが初です。
Q.すごいですね。データだけとかならわかるんですが、海外だと日本のCDとかTシャツって高いと思うんですけどそのあたりも全部梵天レコードが調整しているんですか?
A.そうです。
梵天レコードの加藤氏が方々へPRなど色々とやってくれてます。
でもやっぱりDLの方が多いんでしょうかね。
Q.ありがとうございます。レーベル的に気になってしまいました。海外での反応と日本での反応のギャップなんですが、バンドとしても国内よりも海外へ届けようと当初から意図していたのですか?
A.バンドとしてはそれは考えて無いですね。
歌詞も滅茶苦茶な英語で何言ってるか分かんないだろうし。
そこが良かったりもするんですかね。
Q.なるほど。音楽的なところで少し聞かせてください。レーベルからもらったインフォでは、進化や洗練というような言葉と逆行するイメージ、つまり退廃や堕落といったキーワードがあります。確かに音も1stよりも更に"汚く"なっています。これはバンドが意図的に打ち出したものなのでしょうか?
A.そこは意図してます。
"汚い"というと音質が悪い的な風にも聞こえますが、決して洗練されたサウンドにはならないようにはしてます。
まあ、やろうと思っても自然とそうはならないのですが(笑)
楽器隊の音作りに関してはギブソン等のハムバッカーギターをアンプにほぼ直結で得られる、誰でも出せるいわゆる"良い音"がみんな嫌いというか、出したくはないので。弦楽器隊は全員フェンダーにファズ+ファズさらにファズなどエフェクターを重ねて作り上げてます。
1st、2nd と録ってくれたノイズルームのシゲさんもそこは言わなくても分かっていてくれて最終的な仕上がりも荒々しくざらついた質感に仕上げてくれます。
Q.そこまでバンドを"汚い音"にたきつけるものは何なのでしょうか。
A.なんでしょう。。
美学ですかね。"汚物ではない、汚さ"といいますか、"糞みたいな、糞ではないもの"。
僕はスラッジサウンドの魅力もそこに感じてます。
"汚い音"を目指してる訳では無いのですけど。
もちろん洗練された音を出すDoomバンドなんかも観たり聴いたりするのは好きだしカッコ良いとは思いますがSithterが表現したいのは不穏さ、不安定さ、とか。
ライブでも予定調和な暴れとか、演奏が崩れないように上手に暴れるパフォーマンスとか、そうするのが本来のプロフェッショナルなんでしょうけど、僕はそういうのは出来ないのでドラムに飛び込む時も本気なので演奏が出来なくなったりもします(笑。
まあ僕だけに関して言えば、加減を知らないバカが初期衝動で出す音がああいう音になるんだと思います。
もしかしたらメンバー全員そうなのかもしれませんが。
Q.EHGの影響的な部分を1stの入荷時(こちらもソールドアウト)にレビューに書いたんですが、実際バンドとしてEHGだったり何かしら他のバンドやレコードからの影響が曲作りや音作りに作用することはありますか?もはやあまり影響とか関係なくなってるんじゃないかと想像していますが…。
A.EHGは大好きですし最初に聴いたスラッジバンドもEHGで衝撃も受けたし影響もされてます。
けど曲や音を作る時にはほとんど頭には無いですね。
Sithterの前にやってたバンドの時からなんですが声が似てるとは良く言われてました。
たまに面白がってわざわざそれっぽい歌いまわしにしたりもしますが、主に作曲してるギターのカガワ氏は曲作りの時は全く意識してないと思います。
作詞に関しては80年代の日本のパンクに影響はされてますね。
でもEHGぽいと言われるのは全然嫌じゃ無いです。
Q.作曲や作詞で役割は別れていますか?バンドのコンセプト的な部分ではどういった形で楽曲が出来上がってゆくのでしょうか。
A.作詞は全部僕で、作曲はギターのカガワさんが8割がたです。
1stの曲は僕作曲のも2曲ほど入ってましたが今回のは前のバンドの曲(8曲目)以外全部カガワさんです。
プロセスとしてはスタジオでその場でリフを弾いてみんなでそれを覚えてひたすら繰り返しながら構成などを考えていくという感じですね。
ドラムパターンなんかもカガワさんがアイデアを出す事が多いです。
Voは家で録音を聴きながらじっくり考えるとかはしないですね。
その場の思いつきでやってます。
Q.CD帯には邦題が記載されているんですが歌詞カードにはないですよね?これはレーベルの遊び的なものなんでしょうか?
A.そうですね。
邦題はレーベルが勝手に(笑)付けました。
とても気に入ってますが。
"I drink your blood"という曲は70年代の映画のタイトルなんですが邦題が"処刑軍団ザップ"など。
それをスバリCDにも用いてくれたのは嬉しかったです。
昔の日本盤レコードの邦題とかの面白味ですね。
Q.内ジャケットにはBLACK SABBATH的なアートワークを配置していますが、VOL.4というアルバムは高野さんにとってどのようなアルバムになりますか?
A.Vol.4は1番好きなアルバムではないですがあのアートワークはもうドゥームの象徴的なものですよね。
多くのバンドがTシャツとかジャケに使ってますが大体みんなそのままを使ってるので自分で再現してみようと羽織を着て1人で撮影しました(笑
自撮りです。
Q.タカノさんにとってのベストスラッジ/ドゥームアルバムを5枚教えてください!
ベスト5は。
迷いますねー。
大体定番ですが、
○Melvins/Lysol
○Goatsnake/Flower of Disease
○Burning Witch/Crippled Lucifer
○Electric Wizard/Dope throne
○EYEHATEGOD/Take as need for pain
○Dream Death/Journey Into Mystery
あ、6個になっちゃいました!
Q.6個でいいです笑
A.笑 考え出すとキリがないですね!
Q.最後に今後の予定についても教えてください。お時間いただきありがとうございました。
A.今後の予定は多分春頃に1stアルバム Evilfuckerがアナログでリリースされます。
中国のGoatWarexというアナログ中心にリリースしているレーベルから出ます。
音もベーシスト後藤くんによるリマスターで更に凶暴な音圧になってます。
ジャケもLP用に作り直しました。
また帯付きです。
それとブラジルのバンドとスプリットを出す予定です。
これは夏くらいかなぁ。
新曲3曲を収録する予定で、現在曲作り中です。
ライブは春から夏にかけていつもやってる東高円寺の企画を2つくらい続けてやります。
去年はライブも慌ただしくいっぱいやりましたが今年は落ち着いた感じになるのかなぁと。
分かりませんが笑
こちらこそお時間頂きありがとうございました!
新鮮なインタビューで楽しかったです。
3LA販売ページはこちら。→Chaotic Fiend / Sithter (CD)