関連タグ: カナダ 2010年代 美轟音

音源に関する説明については下記に記載しているレーベルインフォで十分かもしれない。本当にそれ以上なく、「ポストメタル」という音楽の壮大さを表現しているバンドとして、そしてそのバンドの最高傑作としてこのアルバムは記録されるだろう。
その美意識はさらに先へ、さらに奥へ、さらに深くへと進化する。個人的にはVoの声質は好みではないが(個人の好みの問題だ)、しかしそれを差し引いてもアルバムの世界が作り出す美しい世界観には拍手を送るほかない。ポストロックからの進化のひとつの可能性として、新しい地平を開拓していると言えるだろう。

カナダ・モントリオールのポストハードコア/ポストロックバンドMilankuの3rdアルバム。2013年のジャパンツアー終了後にオリジナルメンバーのGtが脱退するものの、後任に同郷のブラッケンドハードコアバンドDark CirclesのGtが加入。本作ではバンドの一番の魅力である美しい哀愁のメロディとカナダの広大な大地や大自然を思わせる壮大なサウンドスケープ、現代社会への嘆きを叫ぶ胸を打つヴォーカルの咆哮はそのままに、新たな奏法やアイデアを取り込むことで多彩な表現力を身につけ、一撃必殺の美しき轟音サウンドに一段と磨きをかけてスケールアップを図った、バンド史上最高傑作を完成させた。ゲストヴォーカルにジャパンツアーで3度の共演を果たした京都の激情オーケストラハードコアバンドnone but air (at the vanishing point) のnisika氏、マスタリングにはHarris Newman (Godspeed You! Black Emperor, Eluvium, Baton Rouge) を起用。アートワークは後任メンバーとして加入したFrançois (Dark Circles, Milanku) が手がけている。

Tracklist:
1. Fuir les jours 04:31
2. Le labyrinthe 05:22
3. On s'épuise 04:15
4. La dernière porte 04:06
5. L'ineptie de nos soucis 07:25
6. Dans les absences 04:36
7. Ce fut quand même notre histoire 07:53