※リリースから時間の経っている作品のためジャケット等経年劣化があります。あらかじめご了承ください。
Tetola93のフルアルバム!
日本の激情ハードコアを世界に向けて発信し続けるライアンが運営するMeatcube LabelとカナダのZegema Beach Recordsによる共同リリース。足利シティから発信されるこの激情ハードコアは希望と絶望の相転移、レコードに納まり切れずに溢れてくる彼らのエネルギーを存分に感じることができる。思想・主張が詰め込まれた歌詞カードも必読のテキストでその内容は現代日本の病巣にも切り込んでいく。2012年頃までに書かれた曲のはずなのに、歌われている内容が今の日本に向けているくらいタイムリーに聴こえる。自身の表現すべきテーマをしっかりと持ったバンドだったのだと改めて認識させられるし、押し潰されたような歪みまくるサウンドと暴走を続けるバンドのグルーヴは本当に底知れない物がありイントロから最後までとても美しい流れで統一されている。KillieやStubborn Fatherに通じるものがあるが、彼らの表現はまた違った形でより劇的な要素を色濃く感じさせる。
余談ではあるが『ぼくらの』の主題歌になっているアンインストールの激情ハードコアCoverも全く違和感なくオリジナル曲達の間に溶け込んでいるのも衝撃的だった。『ぼくらの』についてはスペインの激情ハードコアEros+Massacreもインタビューでその名を挙げている日本の漫画原作のアニメだが侮るなかれ。そのテーマは生きる事の意味について重大な問いかけであり、未視聴の方はTSUTAYAかアマゾンかなんでもいいけど即刻レンタルすべきだ。
バンドは既に解散済みでTetola93のHPには今でも解散時のコメントが掲載されている。このレコードは元々カセットテープのフォーマットでリリースされる予定だったことやディスコグラフィーではあるが全曲再アレンジ、再録されているとのこと。しかしカセットではなくこうして12"で、しかも解散することを承知の上でリリースされたことはライアンや関係者にグッジョブと言わざるを得ないしレーベル主のバンド愛も伝わってくるというもの。内容も納得の全14曲。
tracklist:
1. nagasaki nightmare 01:39
2. take away the life there is no right 01:00
3. 改竄された習性 (Falsified Habit) 01:27
4. OVID 03:17
5. 腐敗の一死報国 (Dying for One's Corrupt Country) 02:24
6. アンインストール (Uninstall) 01:30
7. 英才教育 (Meritocracy) 01:28
8. 『誰か』 ("Someone") 01:55
9. 焦熱の果て (End of the Scorching Heat) 02:05
10. 反日ニュースペーパー (Anti-Japanese Newspaper) 01:21
11. 業 (Karma) 03:39
12. sinks in marsh 02:51
13. R vs. Hippie 02:45
14. 葬列 (Funeral Procession) 07:24