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Interview with The Joint Chiefs of Math



Algernon Cadwallader, Snowing, 1994!ら良質エモバンド達を数多く輩出してきたペンシルバニアの二人組、The Joint Chiefs of Math。アルバムリリースと入荷のタイミングでちょうど良かったのでインタビューを行いました!
メンバーは
Kevin Keenan - Guitar/Electronics
Marcus Denke - Drums/Electronics
エモ~ポストロックのクロスオーバーサウンドで非常に面白い音です。

Q:ここ日本では貴方達のバンドの情報というのはほとんどありません。まずはバンドのバイオグラフィーを教えてください。
Kevin: Marcusと俺は2006年からの友達でいろんな形でいっしょに音楽を鳴らして来た仲なんだ。俺たちの最初のバンドは今よりもっとメタル寄りだったよ。2ピースバンドとして小規模なツアーをした後、曲を書き始めた。それがWE ARE HERE(※2009年リリースの1st)に収録されている曲たちだ。このバンドが本格的に始まったのは2008年の10月頃だよ。このリリースにともない1ヶ月半にわたるアメリカツアーを行った。そこから3年間、作曲やレコーディングをしてWIREを完成させたんだ。この期間にペンシルバニアからフィラデルフィアに移って個人的も新しい機材を揃えたり機材の使い方を覚えたり楽器をもっと練習したりしていたんだよ。

Q:これまでにも最初のアルバムのリリースやデジタルでの音源リリースもしていますよね。今回、それらとの違いはどういったものなのでしょうか?
Kevin:最初のアルバムは2日間くらい、その当時(2008年2月頃)は1994!の連中が住んでいた家の地下で録音したものなんだ。そのレコーディングではほとんどレコーディング用の機材もなかったしレコーディングそのものの経験がなかった。俺が思うに最初のアルバムの曲はとても短期間に書かれたもので新しいバンドを始めたっていう興奮している状態や、このバンドを始める以前までのとても長い時間に溜められたアイデアによって作られていた。新しいアルバムではYOU ARE HEREの時のようなアイデアだけではなく、新しいサウンドやスタイル、おそらく自分達がこれまで考えた事もないようなやり方で表現したものだ。レコーディング、ミキシング、マスタリングのプロセスと同じくらい多くの時間を作曲と編曲に費やしてきた。このレコードはより作品としての一貫性を持ち、各楽曲間もまとまりのあるものになった。

Q:バンドにおける歌詞の面でのテーマはどんなものなのですか?またあなたは曲や詩を書くときにどのようなところからインスピレーションを受けているのですか?
Kevin:YOU ARE HEREの親子関係の従属関係とか年齢的にも青春の終わりだったりとかそういうことをテーマにしていた。自分としてはこのバンドを自分のアイデアや経験をリアルなやり方で伝える新しいアウトプットにしたいという考えがあった。だからWIRESは歌詞を書くという計画もあったんだけど、やっぱりこのアルバムはインスト作品として残そうということに決めたんだ。

Q:あなたたちのプレイスタイルは1994!のような2ピーススタイルですがたくさんのペダルやエフェクターを使用しています。何故このようなやり方を選択するようになったのですか?
Kevin: 俺は以前からずっと機材をいじくり倒すことが大好きだったし、ロックバンドやパンクバンドにここまで機材を合体させていたバンドも居ないし、斬新なサウンドでジャンルの中に切り込んでいけると感じたんだ。エフェクターを使う事は自分にとってもとても刺激をくれるし、新しい解釈や作曲の方法を発見させてくれたり、必要でないもの、陳腐なテクニックなどを明確にしてくれたりする。また、楽曲の中で何重にもサウンドを重ねたりいろいろなループを使ってこの楽曲たちをライブで再現するのにも機材は必要だ。

Q;ライブの時はレコーディングのようにほとんど同じように再現するんですか?それともアレンジをライブ用にするんでしょうか
Kevin: 最初のコンセプトからそうなんだけど、ほとんどパートにおいてライブで再現できるように作曲している。練習場所にはレコーディング機材を持ち込んでないし俺たちは普段から小さなアイデアから楽曲を発展させることに時間を割いてきたんだ。俺が思うに、ライブで自分達の楽曲をプレイすることは自分達があたらしいネタを書くとてもいいきっかけになる。なぜなら俺たちの音楽は自分達の感情とか現実とかに強く関係することだからさ。Marcusが書く曲も作曲もアレンジもFLスタジオ(?)で行い、自分も彼が作曲したものをギターやシンセサイザーに音を置き換えたりしている。ショウのときはインプロヴィゼーション(※瞬間的な即興みたいなもの)に多く時間をとったり自分達の曲を再アレンジするようなことはほとんどしないよ。

Q: あなたの地域のシーンですが、尊敬している地元バンドやレーベル、ファンジンなどはありますか?僕はAlgernon CadwalladerとかSnowingとか1994!が好きだったわけですが。
Kevin: バンドに関して言うと、さっき君が挙げたバンドは今は全部活動していないよね。メンバーはみんな今でも俺の親友でとてつもないニュープロジェクトを準備したりしているよ。俺も彼らをとても尊敬している。他のバンドでは、Cheap Dinosaurs, Hop Along, Glocca Morra, Stable Boys, The RCSN, NAH, Dangerous Ponies, +HIRS+なんかがやばいね。今思いつかないけどもっとたくさんバンドがいるけどね。フィラデルフィアのシーンはとても活発で変化に富んでいる。そこにはとてもたくさんの小さな共同体、シェアハウスとかがあったりして皆がそこでプレイしたりアイデアを共有したりしているんだ。いくつかレーベルも存在しているよ。Algernon Cadwalladerの連中がスタートしたHot Green Recordsや、自分とMarcusがスタートしたAssociated Sound, Ltd. またKit Kat Recordsやほかにもたくさんのレーベルがある。俺はほとんどタッチしていないけどジンもあるね。でも数えるほどしか俺は知らないけどね。

Q: 今後の予定をきかせてくれますか?
Kevin: 俺たちはまじで日本でプレイしたいと思っているよ。ビニールでのリリースの計画があって、USツアー、EUツアーの準備も進めている。俺たちは常に新しいアイデアをもって次のリリースのプロジェクトを進めているよ。

Q: ちょっと質問の方向をかえて、あなたにとって音楽とは何ですか?
Kevin: 音楽は全てだよ。この世界への関わり方というか、俺にはそれが必要だし他に選択肢はないって感じだね。
Marcus: 音楽をプレイするのは自分の人生においてはとても不思議な役割だね。音楽を作りたいっていう強い衝動を感じても、自分が夢中になっている音楽のほとんどはへんてこなものばかりでボーカル無しだとさらにへんてこなものになる。だから自分の音楽に関することもすごくもやがかかっていて、自分でもものを作ったり書いたりする情熱が何処から来てるのかもわからない。自分の音楽へのモチベーションの源が何なのかずっと考えてきたけど未だに答えは出ていない。だからその答えは"I don't Know"だね。


Q: あなたのお気に入りのアルバムベスト5を教えてください。
Kevin: Hella - "There's No 666 in Outer Space"、Daft Punk - "Discovery"、 Thelonious Monk - "Riffin'"、Radiohead - "Hail to the Thief"、Glassjaw - "Worship and Tribute"
Marcus: 順番はないけど、Robby Moncrieff "Who Do You Think You Aren't"、 "The Planets"の録音でGustav Holstが作曲したやつ、Square Pusher "Music is Rotted One Note"、Cat Stevens "Catch Bull at Four"、Hella, "Chirpin' Hard"だね。


Q: 日本に来ることができるとしたらどんなバンドと競演してみたい?
Kevin: Toe, The Pillows, The Seatbelts, BORIS
Marcus: にせんねんもんだい!!!!
インタビューどうもありがとう!


Q: 最後に日本のリスナーへのメッセージをください。
Kevin: 君たちの国や文化に俺が9歳のときからとてもインスパイアを受けてきた。いつか日本にいってアートを作ったり友達ができたりするのが夢なんだ。いつかそうなればいいと思っているよ!

というわけで日本に来たがっている彼らをサポートしてあげられる方は是非コンタクトとってみてください。
Wires / The Joint Chiefs of Math (LP)はこちら

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