ジャンルは異なるが世代が近いバンド同士、Pale、nhomme、冬蟲夏草、明日の叙景によるコンセプチャルな4wayスプリット。paleはポストブラックに伝統的NWOBHM的テイストすら感じさせる作風で前作EPよりも独自路線に舵を切りつつある作品と言えるし、nhomme(ex.濃霧)もカオティックかつテクニカルで全てが明瞭。冬蟲夏草は未だ全貌がつかめない密室ノイローゼ系のカルト感、ダークさ、コミカルさのある新世代メタルはV系色が強い。ラストを締めくくる明日の叙景の新曲は、この4wayのハイライトで必聴。90年代の足枷を断ち切っている。
tracklist:
1. Pale - Dakhme 05:43
2. nhomme - 淋檎の謳 02:50
3. Tochu-Kaso - 玩弄物 02:38
4. Asunojokei - 冷たい傍ら 04:35
=== 以下、リリースにあたってのステートメント ===
『デジタルはパンク』
現場の熱、口コミで広がる価値、そこに行かないと見られない景色。ライヴハウスに生きる人々からはこのような意味の言葉がときおり発せられる。その中には自分たちが夢中になって聴いていたミュージシャンもいる。これまで大切にされてきた価値観。そしてこれからも…。
しかし、ライヴハウス限定販売や撮影禁止など、そこに行かないと得られない価値があるということは、住んでいる場所が違ったり、金銭的に問題を抱えていたりする人がコンテンツを得られない、あるいは得るために多くの時間、お金、手間をかけなくてはいけないということにつながる。
時代の変化に伴い、現代では映像や音楽へのアクセスが容易になってきている。YouTubeやストリーミング配信をはじめ、身近に音楽に触れられる環境が整ってきた。果たしてその流れに抗うことがパンクなのであろうか。
様々な制約を無くして自分たちの音をより多くの人に、なるべく公平に届けること。それこそが今の時代におけるパンクではないのか。
ここに現代の技術やサービスを用いて、多くの人々に自分たちのエクストリームミュージックを届けるべく、Pale、nhomme、冬蟲夏草、明日の叙景の4バンドが集い、4way-split”two”を完成させた。