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TO OVERSEA #02 : 動き出した計画 (2018/8/26)


海外展開で日本の音楽を海外に広げていこうというコラムを掲載中!!
TO OVERSEA #01 : 3LA、海外に進出します
TO OVERSEA #02 : 動き出した計画
TO OVERSEA #03 : 台湾編スタート
TO OVERSEA #04 : quiquiに会いに行く
TO OVERSEA #05 : quiqui音源をリリースします!
TO OVERSEA #06 : quiqui台湾ツアーレポ Revolver編

さて、本腰をいれて日本の音楽を海外にアピールしていこう、という決心はついたものの「海外進出」といってもアメリカもイギリスもヨーロッパも海外だし、中国もアフリカもロシアも海外だ。様々な国で様々な音楽が鳴っている現在、我々はどこへ向かうべきなのか、どういった方向性を持つべきなのか。そんなことを考えなくちゃいけない。

考える要素として、音源のフォーマットという問題は大きい。今やアメリカやヨーロッパのリリースではアナログが主流となっており、遠く離れた日本の国の知らないバンドを知ってもらいCDを購入してもらうにはなかなかのハードルがある。直接ツアーにいってライブを見てもらって実演販売するのとは違い、レーベルリリースの音源は店舗やディストロに取り扱ってもらう必要がある。つまり、彼らもそれが普通に販売できてwin-winの関係を結ぶためビジネスの土台に載せなくてはならないのだ。
でも日本でアナログをプレスするのは未だリスクが大きく、やはり国内流通するフォーマットのメインはCDなのだ。だから日本でリリースしているCDを、そのまま持ち込める国をまずは見定めるべきだろう、という結論に達した。

よくよく考えてみれば音源のフォーマットは音楽の本質的なところとは別なので、良い音楽で受け入れられる土壌があるならCDでも受け入れられるし、アナログじゃないから売れないという問題でもない。現にSWARRRMのアルバムやkillieの編集盤はさまざまな国からオーダーが届いたではないか。音楽の親和性が高ければCDリリースが受け入れられる国だってあるだろう。そういった国に3LAリリースが流通され、日本のバンドが受け入れられる基盤を作っていくため、現地との直接の関係性を築いていくのだ。 やはり距離がある程度近くて、雰囲気も親日、かつCDでも問題なさそうな国、そうなってくるとまずはアジア圏が視野に入ってくる。実際、3LAでもアジア圏の国々との取引は何度か行っているし、マレーシアに行った時にはUtarid周辺とも交流を深めている。After Hoursの2018は上海と台湾で行われている。書籍デスメタルインドネシアでは、いまやインドネシアのメタルシーンは世界でも有数のマーケットに成長していることが報告されている。

本格的にアジア圏の調査が始まった。まずは各国の音楽市場のマーケット=そもそも音楽に関心のある国民性なのか、音源流通フォーマットは何か、日本の音楽への親和性はあるか、などを調べた。また年齢別の人口比率=パンクやハードコアを聞く若者層の人口比率、これらはそのままカルチャーの今後の伸びしろに関わるものかもしれない、バンドの数や主要イベントの多さもシーンの層の厚さを測れるものかもしれない。平均所得などそこまで必要か?と思われるデータまで集めたが、要は日本とどう違うのかってところを想像するデータを集めたわけだ。

そういう要素で考えていくと有望視していたインドネシアなどはシーンの成長率はすごいけどメタルが強くて肝心の3LAが推しているEMOや激情系は少なく、対象から外れる。シンガポールもバンドやイベントが少ない。中国は噂は聞くけど未知数でギャンブル要素が強く、マレーシアUtaridは活動停止しているし、やはり現地に強くサポートしてくれる人物DANがいる台湾が、エモ、激情系ではやりやすそうだ。
DANは22recordsを運営し、Human BeingsやUS:WEで何度か来日しているし、日本のバンドも度々台湾に呼んではイベントを行っている。EMO系の音楽シーンとしては小さいけれど、こういった音楽が好きな人が確実に存在していて、日本のバンドの音楽性への親和性はもっとも高い。なにより距離が近いし人の行き来がしやすい!ということで、ひとまず台湾のDANに連絡をとってみることにした。

次回は、仮タイトル「台湾編スタート」、来週も配信予定です。

※ 余談なんですが、NOFXのFATMIKEが運営するFat Wreckはやはりすごいと思う。彼はリリース音源の1国1国の販売枚数は少なくてもなるべく多くの国に流通させることをずっとやってきている。例えば台湾、中国、マレーシア、タイ、インドネシア、フィリピンでそれぞれ小規模でもファンがいれば、1国だけのツアーだと難しくてもアジアツアーでしっかりバンドが回れるようなプロモーション計画が立てられるし、日本のマーケットが大きいので日本公演でしっかり利益をあげてツアー全体の収益を支える、という考え方もできる。


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